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SNS投稿時間は夜が狙い目?訪日タイ人の半数が“その日の夜”に日本の魅力を拡散【訪日外国人分析】

訪日タイ人の約半数が「その日の夜」にSNS投稿。投稿時間の実態と背景、拡散を生む体験設計と導線のポイントを解説します。

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SNS投稿時間は夜が狙い目?訪日タイ人の半数が“その日の夜”に日本の魅力を拡散【訪日外国人分析】
11:43

SNS投稿は夜が狙い目?訪日タイ人のリアルな動向

こんにちは!クリスク・ジャパン編集部です。

訪日タイ人観光客の行動を見ていると、「買った後」に大きなヒントが隠れていることに気づきます。それは、購入体験がその場で終わるのではなく、その後SNSで広がっていくという点です。

例えば、ドン・キホーテ。多言語で分かりやすく整理された売り場、ぎっしりと並ぶ商品、そして“宝探し”のような体験型の店舗。店内を歩いているだけで、思わず誰かに見せたくなるようなシーンが次々と現れます。

こうした体験は、訪日前のSNS閲覧から始まり、現地での購買へとつながり、やがて再びSNSへと戻っていきます。

この流れは、いわゆる
「旅マエ(旅行前)→旅ナカ(旅行中)→旅アト(旅行後)」3つのフェーズで捉えることができます。

この記事では、タイ人訪日客アンケート調査データをもとに、SNS投稿のタイミングとその背景、そして施策への活かし方を解説していきます。

 SNS投稿時間はいつが多い? 

今回のクリスクタイによる調査で印象的だったのは、投稿のタイミングです。
訪日タイ人のうち、ディスカウントストアで買い物をした人の約半数が、「その日の夜」に購入品をSNSへ投稿していると回答しています。

買った直後ではなく、少し時間を置いてから投稿される。この点に、タイ人のSNSとの向き合い方がよく表れています。日中は観光や買い物で忙しく、体験が次々と積み重なっていきます。そして一日の終わり、ホテルで落ち着いたタイミングで、その日の出来事を振り返る時間が生まれます。

スマートフォンを開き、写真を見返しながら、「今日はこれを買った」「こんなものを見つけた」と投稿していく。そうした流れが、ごく自然に行われています。クリスクの現地スタッフからも、「その日の体験を、その日のうちにまとめてシェアする人が多い」という声が上がっています。投稿は単なる記録ではなく、一日の体験を整理して伝える行為として位置づけられているのです。 

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 タイ人がSNSを使う理由  

こうした行動の背景には、タイにおけるSNSの存在感があります。

タイでは人口の約7割以上がSNSを利用しており、日常生活の中に深く入り込んでいます。
利用時間も長く、1日に数時間単位でSNSに触れている人が多いのが特徴です。重要なのは、SNSが単なるコミュニケーションツールではないという点です。新しい商品やサービスを知る場であり、旅行先を決めるための情報源でもあります。

実際に、訪日前の段階でSNSを通じて日本の情報に触れ、「これが欲しい」「ここに行ってみたい」と期待を膨らませるケースが多く見られます。そして帰国前後には、自分の体験を発信する側へと回ります。誰かの投稿を見て動き、自分の投稿がまた別の誰かを動かす。

この循環の中で、SNS投稿は特別な行動ではなく、自然な流れの一部になっています。

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 SNS投稿時間が夜に集中する理由  

投稿が夜に集中する理由は、とてもシンプルです。その時間が、最も落ち着いてSNSに向き合えるタイミングだからです。移動や観光の合間ではなく、ホテルでリラックスしている時間。その余白の中で、ようやく一日の体験を振り返ることができます。

もう一つ特徴的なのが、「見せ方」へのこだわりです。タイ人ユーザーは、どの写真を使うか、どんな順番で見せるかといった点にも丁寧に向き合います。購入した商品を並べて撮影したり、構図を整えたりと、投稿そのものをひとつのコンテンツとして仕上げていく様子もよく見られます。

さらに夜は、フォロワーがSNSを見ている時間帯でもあります。投稿に対する反応が得られやすいことも、このタイミングが選ばれる理由のひとつです。 

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 SNS投稿キャンペーン設計 

こうした流れを踏まえると、施策の見え方も変わってきます。

店頭での体験づくりはもちろん重要ですが、それだけで終わらせてしまうのは少しもったいないかもしれません。その体験が、あとでどのように思い出され、どのように発信されるのか。そこまで含めて考えることで、SNSの拡散力は大きく変わります。

例えば、店頭で見かけたハッシュタグ。その場では使われなくても、夜になって写真を見返したときに思い出されることがあります。レシートやパッケージにあるQRコードも同様です。 一度見た情報が、あとから意味を持つことも少なくありません。

そして何より大切なのは、「投稿させる」ことではなく、「投稿したくなる状態」をつくることです。ドン・キホーテのように、商品が分かりやすく並び、発見の楽しさがあり、思わず写真に収めたくなる。そうした体験があるだけで、投稿は自然に生まれていきます。 

 

 

 SNSの投稿画面と導線設計  

投稿が生まれるかどうかは、ほんの少しの差で変わります。

ホテルに戻り、「投稿しようかな」と思ったとき。その日の体験が印象に残っていれば、自然とスマートフォンを手に取るはずです。例えば、店内で思わぬ商品に出会ったり、思わず写真を撮りたくなるような体験があったり。そうした“少しエキサイティングな体験”は、あとから振り返ったときにも記憶に残ります。

一方で、ただ商品を購入しただけの体験では、「わざわざ発信しよう」という気持ちまではなかなか生まれません。同じ買い物であっても、その印象の違いが、そのまま投稿されるかどうかの分かれ目になります。そして、その体験が強く印象に残っているときほど、多少の手間は気にならなくなります。

「すごく楽しい売り場だったから投稿しよう」
「最高の買い物体験だったから投稿してみよう」
ハッシュタグが分からない。投稿例が見つからない。キャンペーン設計通りに、投稿してもらえないかもしれません。それでもレシートのQRコードを読み込み、キャンペーンに参加してみる。感動体験を与えることが、行動へと自然につながっていくのです。

つまり、旅ナカでの体験の質が、旅アトでの投稿行動を大きく左右しているのです。そしてその投稿は、また別の誰かにとっての旅マエの情報源へと、バトンは繋がります。 

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 SNS投稿禁止の設計 

SNS投稿を促進する際に忘れてはいけないのが、ルール設計です。ただしここで重要なのは、投稿そのものを妨げてしまわないことです。日本は、ルールに厳格で比較的禁止事項が多い文化です。それだけに訪日外国人に対しては、制約を設けすぎないことが重要になります。

そのため、ルールは「禁止」ではなく、「安心して投稿できるためのガイド」として設計することが求められます。

例えば、
・他のお客様が写り込まないようご配慮ください
・商品はご購入後に撮影をお願いします
・スタッフの撮影はご遠慮ください

といったように、投稿を止めるのではなく、適切な形へと導く表現が望ましいです。

旅ナカで生まれた「共有したい」という気持ちを、そのまま旅アトの投稿へとつなげる。その流れを崩さない設計が、結果として次の旅マエを計画する旅行者へとつながっていきます。ひとつひとつの投稿は小さくても、それが積み重なることで、新たな来訪を生む貴重な情報源になっていくのです。 

 

 SNS投稿を生むPOP、イラスト 

SNS投稿を増やしたいのであれば、「投稿してください」と伝えるだけでは不十分です。

それ以上に重要なのは、見た瞬間に伝わる売り場をつくることです。言葉で説明しなくても、「これは面白い」「これはシェアしたい」と感じてもらえる状態をつくれるかどうか。その差が、投稿の有無を大きく左右します。

例えばドン・キホーテでは、外国人でも直感的に理解できるように、英語で書かれた手書きPOPや、大きくてインパクトのある文字が多用されています。「Japan No.1」といった分かりやすい表現は、説明を読まなくても商品の魅力が伝わります。

さらに、ドンペンのようなオリジナルキャラクターの存在も重要です。キャラクターがあることで、売り場にストーリー性や親しみが生まれ、「写真に撮りたくなる理由」になります。実際、こうした売り場は情報としてではなく、体験として記憶に残ります。そしてその体験が、あとからSNS投稿として形になっていきます。

重要なのは、「理解させる売り場」ではなく、「感じさせる売り場」をつくることです。

旅ナカの段階で、「これは誰かに見せたい」と思わせることができれば、その気持ちは自然と旅アトの投稿へとつながっていきます。そして、その投稿がまた次の誰かにとっての旅マエの情報になる。この流れを生み出せるかどうかは、売り場のつくり方に大きく左右されているのです。

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まとめ 

訪日タイ人のSNS投稿は、特別な行動ではなく、一日の体験の延長として自然に生まれています。そしてその多くが、ホテルで落ち着いた時間に行われています。この事実は、施策を考えるうえで大きなヒントになります。

店頭での体験をどのように作るかだけでなく、その体験がどのように記憶に残り、どのように発信されるのか。そこまで視野を広げることで、SNSの拡散はより確かなものになります。特に重要なのは、体験の質が、その後の発信を決定づけるという視点です。

旅ナカで生まれた「共有したい」という気持ちを、そのまま旅アトの投稿へとつなげること。そして、その投稿が次の旅マエのきっかけになっていく。この流れを止めない設計こそが、インバウンド施策において最も重要なポイントと言えるでしょう。

 

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この記事を書いたのは

東南アジア・東アジアのマーケティングに携わり15年!
タイから始まりベトナム・マレーシア・インドネシアにもオフィスを構え、現地メンバーと日本のディレクターチームとで東南アジア・東アジアでの集客・プロモーションを支援しています。

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