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こんにちは!クリスク・ジャパン編集部です。
近年、日本を訪れるタイ人観光客の消費環境は大きく変化しています。
2019年には1バーツ=約3.5円だった為替は、2022年には4円台へ、そして2026年には5円台に迫る水準となりました。ここ数年で進んだ“バーツ高”によって、タイ人にとって日本での消費は以前よりも割安に感じられるようになっています。
実際に現地スタッフからも「日本は今かなりコスパがいい」「前よりたくさん買い物できる」という声が増えています。つまり今の日本は、単に人気の旅行先というだけでなく、「お金を使いやすい国」になっているのです。
しかし、その一方で見逃せない課題もあります。それが「決済体験」です。
今回の調査では、訪日2回以上のリピーターの約半数が、日本滞在中に「現金しか使えないこと」に不満を感じていることがわかりました。購買意欲が高まっている今だからこそ、この“最後の体験”で機会を逃してしまうのは非常にもったいない状況です。
本記事では、タイ人観光客のリアルな決済環境と日本の現状を比較しながら、キャッシュレス対応が購買単価にどのような影響を与えるのかを解説していきます。
訪日リピーターも不満?決済の遅れ
今回の調査結果で特に印象的だったのは、訪日経験のあるリピーターであっても、決済手段に対する不満が解消されていない点です。
初めて日本を訪れる観光客であれば、「現金文化」に戸惑うのは自然なことかもしれません。しかし、リピーターの場合は事情が異なります。すでに日本の環境をある程度理解しているにもかかわらず、再び同じ不便さを感じているということは、これは単なる慣れの問題ではなく、構造的な課題といえるでしょう。
タイでは現在、キャッシュレス決済が生活のインフラとして定着しています。屋台や個人商店でもQRコードを使った支払いが一般的で、財布を持たずに外出することも珍しくありません。そのため、日本の「現金のみ対応」は単なる不便ではなく、「なぜまだ対応していないのか」と違和感を持たれるポイントになります。
さらにリピーターほど、「前回来たときも同じだった」という体験が蓄積されます。この積み重ねは、満足度の低下だけでなく、「次はもっと便利な国に行こう」という選択にもつながりかねません。
日本の魅力は世界的に高く評価されていますが、決済という“最後の接点”でストレスが発生すると、その印象全体を左右してしまう可能性があるのです。

キャッシュレス決済の種類と英語表現
キャッシュレス決済(英語ではcashless payment)は、現金を使わずに支払いを行う方法の総称です。クレジットカードやQRコード決済、電子マネーなどがこれに含まれます。
タイでは、これらの中でも特にQRコード決済が主流となっています。PromptPay(プロンプトペイ)をはじめ、TrueMoney WalletやK PLUSなど複数のサービスが普及しており、銀行・通信・交通と連動した決済環境が整っています。利用者数も数千万人規模に達しており、まさに日常の一部となっています。
また、銀行口座を持つとデビットカードが付帯するケースが多く、カード自体の保有率も高いのが特徴です。ただし、実際の利用シーンを見ると、ショッピングモールやオンライン決済ではカードが使われる一方、ローカルな店舗ではQR決済が優先される傾向があります。
このような環境に慣れているタイ人観光客にとって、日本の決済環境はやや複雑に映ります。PayPayやd払いといったQR決済が普及しているものの、これらは日本国内向けのサービスであり、訪日外国人は利用できない場合がほとんどです。
さらに重要なのが、店舗での英語表記です。「Cash only」と書かれていれば、その時点で購入を諦めるケースも少なくありません。逆に「Credit card accepted」や「Cashless payment available」といった表示があれば、安心して入店できる判断材料になります。
つまりキャッシュレス対応は、単に導入するだけでなく、「何が使えるかを明確に伝えること」まで含めて設計する必要があるのです。

キャッシュレス決済のメリット・デメリット
キャッシュレス決済の導入には、もちろんコストも伴います。クレジットカードやQR決済には手数料が発生し、決済端末の導入やオペレーションの習得といった負担もあります。
そのため、「手数料がもったいない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、インバウンドという視点で考えると、この見方は少し変わってきます。
タイ人観光客は、現在の為替状況もあり、日本での購買意欲が高まっています。つまり、「買いたい」という気持ちと「買える余力」が両方そろっている状態です。
このとき、決済手段が原因で購入を諦められてしまうと、その機会は完全に失われてしまいます。数%の手数料を避けた結果、数千円、あるいはそれ以上の売上を逃している可能性があるのです。
キャッシュレス決済は単なるコストではなく、売上を生み出すための投資と捉えることが重要です。特に観光地や小売店においては、その影響は決して小さくありません。

キャッシュレス決済はどれがいい?
では、具体的にどの決済手段を導入すべきなのでしょうか。
ここで重要なのは、「日本で流行っている決済」ではなく、「訪日外国人が実際に使える決済」を選ぶことです。
日本ではPayPayやd払いといったQR決済が広く普及していますが、これらは日本の電話番号や本人確認が必要なため、訪日外国人が利用することは難しいのが現状です。そのため、これらだけを導入しても、インバウンド対応としては十分とはいえません。
一方、タイ人観光客の場合、日本ではクレジットカード、とくにタッチ決済を利用するケースが多くなります。普段使っているQR決済が使えない環境では、カードが最も現実的な選択肢になるためです。
そのため店舗側としては、まず「クレジットカードが確実に使えること」、そして可能であれば「タッチ決済に対応していること」が重要になります。
決済手段の選定は、流行ではなく「その場で支払えるかどうか」という視点で考える必要があります。

キャッシュレス決済対応がおすすめな理由
ここまで見てきた内容を踏まえると、キャッシュレス対応の本質は明確です。それは、「買いたい瞬間を逃さないこと」にあります。
バーツ高によって、タイ人観光客の購買余力は確実に高まっています。しかし、現金のみの店舗では、その余力を十分に引き出すことができません。
例えば、手持ちの現金に不安がある場合、追加購入を控えたり、高単価の商品を避けたりする行動が生まれます。また、「ATMに行くのが面倒」という理由で、そのまま購入を見送るケースも少なくありません。
さらに、リピーターほど「キャッシュレス対応している店を選ぶ」という傾向が強くなります。つまり、対応していない店舗は、気づかないうちに選択肢から外れている可能性があります。
キャッシュレス対応は、単なる利便性の向上ではなく、売上を取りこぼさないための仕組みです。今のように購買意欲が高まっているタイミングだからこそ、その重要性はより大きくなっています。

まとめ
現在のインバウンド市場は、為替の影響もあり、訪日外国人にとって非常に“買いやすい環境”が整っています。
しかし、その機会を活かせるかどうかは、店舗側の受け入れ体制に大きく左右されます。キャッシュレス対応は、その中でも特に重要な要素のひとつです。
日本の魅力はすでに十分に評価されています。だからこそ、最後の決済体験で機会を逃さないことが、これからの売上を左右するポイントになります。
キャッシュレス対応を見直すことは、単なる設備投資ではなく、インバウンド需要を確実に取り込むための戦略といえるでしょう。
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