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今やっているインバウンド訴求は本当に合ってる?マレーシアに学ぶ最新観光マーケティング事例

日本は海外旅行者の入国制限緩和が間近に迫っています。本格的に海外旅行者に向けたマーケティングを考えている方も多いでしょう。一方で、どのくらいの需要が見込まれるのかも気になるかもしれません。先んじて海外旅行客の受け入れを開始したマレーシアにおける、マーケティング事例を紹介します。

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みなさんこんにちは。クリスク・マレーシアのヌルルです!

前回は、観光客の受け入れを再開したマレーシア国内の現状をご紹介しました。

前回記事:【マレーシア】海外観光客受け入れ再開!スムーズな出入国手続きと街ナカの様子は?

日本でも、海外旅行者の入国制限緩和が間近に迫っています。ゴールデンウィークも終わり、国内需要も落ち着いた今、本格的に海外旅行者に向けたマーケティングを考えている事業者・自治体の方も多いでしょう。

一方で、どのくらいの需要が見込まれるのか、日本の海外旅行人気は継続しているのかなども気になるかもしれません。

そこで今回は、日本の海外旅行需要の予測や、先んじて海外旅行客の受け入れを開始したマレーシアにおける、マーケティング事例を紹介します。ぜひ先行事例の1つとしてご覧ください。

日本の海外旅行者人気は継続している?

新型コロナウイルス流行の前後で世界情勢や日本の位置付けも変化していますが、果たして訪日需要は戻るのでしょうか。

2021年10月に日本政策投資銀行と日本交通公社とが共同で実施した、世界12の国と地域の海外旅行者を対象とした調査によると、新型コロナウイルスの流行後に訪れたい旅行先として、日本はアジア、欧米豪への調査でいずれも1位に挙がっています。

また、2021年11月に日本政府観光局がマレーシアの旅行博「MATTA Fair」に出展した際の来場者アンケートでも、「アフターコロナにおける次の海外旅行先」として「日本」を挙げた回答率は92.2%にも上ったそうです。

訪日インバウンドの回復は一定程度期待できそうですね。

旅行客受け入れのために準備すべきこと

先述の日本政策投資銀行と日本交通公社との共同調査によると、安心して訪日旅行をするために必要な情報として

  • 観光関連事業者の感染防止対策
  • 日本人が日常的に実施している感染防止対策
  • 訪問したい地域の感染防止に対する政策

などの感染対策に関する項目が上位に挙がっています。

また、日本旅行で体験したいことでは、繁華街などより「自然や風景の見物」などの感染リスクの低い場所やアクティビティが人気を集めており、感染対策とその情報発信は重要度が高いことがうかがえます。

一方で、事業者や自治体側が現在行っている準備は、このニーズに合っていない可能性もありそうです。

インバウンド関連ニュースサイト「訪日ラボ」による2022年の調査によると、観光再開に向けてすでになされている準備として観光誘客に関するPR、プロモーション施策の実行は50%を超えているものの、コロナ対策や口コミ対策、WEB上の情報整備が少し後手に回っている印象を受けます。

観光地やサービスのPR施策は、いかに旅行客に安心してもらえるかという視点を持って組み立てたいですね。

マレーシアのアフターコロナインバウンドマーケティング事例

2022年3月、マレーシアでの観光客受け入れ再開に先駆けて、マレーシア政府観光局とGoProマレーシアによる2泊3日のサバ州FAMトリップ(インフルエンサーやメディアを自国に招待する観光プロモーション)が開催されました。

国内外の人気動画クリエーターにサバ州の魅力を発信してもらうという目的のもと、21名のGoProファミリー(動画クリエイター兼GoProアンバサダー)がそれぞれあらゆるプラットフォームでツアーの様子を投稿しています。

この事例から、アフターコロナで参考になりそうなポイントを解説していきます。

FAMトリップによる疑似体験の提供

2年以上におよぶコロナ禍により、身近な環境では得られない体験を求めているユーザーが多いと推測されます。

FAMトリップを通じてインフルエンサーによる疑似体験を提供し、自分でも行ってみたい・やってみたいという意欲を高めることができれば、アフターコロナで行動に移すユーザーを増やすことができるかもしれません。

大型企画で一気に拡散

このFAMトリップの大きな特徴は、21名もの動画クリエイターを招待している点です。国の後援を得てこその大型企画ではありますが、21名が複数のSNSで一気に投稿することでニュースにもなります。

前年に優秀な動画クリエイターを発掘する「ドリームマレーシアチャレンジ」という企画が行われており、このメンバーを採用することで話題性も大きくなりました。

「つながり」「絆」の強調

もう1つの特徴として、招待した21名全員がGoProファミリーであったことも挙げられます。普段から交流のあるアンバサダー同士によって投稿された多くの動画に「仲間と楽しんでいるワクワク感」が映し出されており、コロナ禍で希薄になってしまった他人との「つながり」「絆」を思い起こさせられます。

今、多くの人々が求めている「つながり」「絆」はメッセージとして受け入れられやすく、人々が誘い合い行動することでユーザー数アップに結びつく可能性も無視できません。

▼観光地PRにうってつけ!「FAMトリップ」実施のポイントはこちらから
徹底解説! FAMトリップの企画からインフルエンサー選び・SNSの注意点までまとめました

まとめ(日本へのアドバイス)

日本より先行して海外からの観光客受け入れを再開したマレーシアでは、国を挙げての観光促進戦略を打ち出しています。その具体的な一例が、空港での(検疫を含む)安全対策を円滑に行うためのフローの策定です。

国は、観光客をお迎えする窓口である空港で良い印象を持ってもらうことの重要性を強く認識しており、感染対策と快適な旅行体験を両立するために官民一体となって奔走しています。

また、マレーシア政府観光局ではインバウンドを対象とした新たなマーケティング計画も発表されており、「クリエイティブとデジタルマーケティングの優先度を上げること」&「感情・情緒ベースのプロモーションへの移行」などが骨子となっています。

訪日施策でも参考になりそうですね。

アフターコロナの訪日支援は今が仕込み時です。お困りの際は、ぜひ訪日支援事例も豊富なクリスクへご相談ください!

参考)
日本政策投資銀行(DBJ)とJTB財団(JTBF)が共同で実施した、COVID-19後の日本への旅行意欲に関する調査
【日本政府観光局インバウンド最新リポート 84】マレーシアの旅行市場 JNTOクアラルンプール事務所 田尻一樹 次長
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(執筆:Nurul Asyikin 編集:クリスク海外事業部)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

クリスク・マレーシア ディレクター
クアラルンプール出身日本育ち。マレーシアの大学で観光学専攻後、マレーシア政府観光局→PR会社を経てクリスク・マレーシアに参画。訪日PR・観光・インフルエンサーマーケティング案件を中心に担当する傍ら、自身でも撮影コーディネーションの会社を経営している。趣味はアウトドア。

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