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タイ国内事例から学ぶ ニューノーマルのマーケティング施策

大ダメージを受けたタイの観光業界は、どのようなマーケティング施策を行って、この状況を乗り越えようとしているのでしょうか?タイ人観光者は旅行の際に何を気にしているかをクリスク・タイのSNSマーケターがタイのデジタル・SNSプロモーション事例をもとに紹介します。

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こんにちは、クリスク・タイのパーです。

マヒドン大学経営大学院の経営学部が行なった450人のビジネスオーナーを対象にした調査(9月)によると、78%(350人)のビジネスオーナーが新型コロナウイルスにより経済的な打撃と戦っているということが分かりました。最も打撃を受けた業界である観光関係のビジネスでは、収入が73%も減少したと言います。

参考)https://marketeeronline.co/archives/189626

では、そんな大ダメージを受けた観光業界が、いまどのようなマーケティング施策をして、この状況を乗り越えようとしているのか事例をまとめてきましたので、一緒に見ていきましょう。

タイ人の国内旅行に関するインサイト(心理)から観光客獲得のために必要な施策を分析したこちらの記事も参考にしてください!
観光収入1割超のタイ 国内観光の需要はどう変化している?

観光地の事例

Museum Siam(サイアム博物館)

ミュージアム・サイアム(サイアム博物館)とは、バンコクにある国立発見博物館のことです。外出自粛期間がきっかけとなり、タイの博物館で初めてオンライン展覧会と、オンライン講義を始めました。

実際に博物館へ足を運べなくても、自宅から博物館の雰囲気を楽しむことができます。

このオンラインでの展覧会やツアーは、PR効果があり、画面越しだけではなく、現地へ行きたい気持ちを刺激します。また、ブランドの認知度を上げる効果もあります。

この博物館の講義ライブは17,000View以上を獲得しました。

Locallicious(ローカリシャス)

Localliciousは、タイ国政府観光庁と、Singnature Marketing会社、KTC銀行、Travelokaによるコラボプロジェクトです。

プロジェクト名のLocalliciousとは「Local(ローカル)」と「Delicious(美味しい)」の単語を合わせたもので、「 南地方のローカルグルメを観光しながら食べよう」という意味のタイ語の別名もあります。

このプロジェクトは、SNSに食べ物や観光中の写真を載せることが大好きなY・Z世代の若者とタイ滞在外国人向けで、南地方にある観光のプロモーションが目的です。

キャンペーンでは、キャンペーン に参加している21つのレストランなどのホテル費・交通費などのディスカウントが行われ、タイ観光局によれば、2020年の終わりまでに、15,000〜20,000人の利用が期待されているそうです。

ホテルの事例

Grande Centre Point Pattaya(グランデ センター ポイント パタヤ)

バンコクに一番近い海・パタヤにある高級ホテルによる、新型コロナウイルス感染症への安全対策コンテンツです。

コロナ時代では、外泊時はきれいで安全な所でないと安心して寝られないでしょう?

そんな観光者の不安な気持ちを払拭してくれるような、コロナ対策ポリシーは現在必須と言えます。

Mytt Beach Pattaya(ミット ビーチ ホテル)

現在、宿泊客が少ない状況に苦しんでいるタイのホテルは、ホテル内のレストランを利用するビジネスを促進しています。パタヤのもう一つのホテルは、以下のようなクーポン券キャンペーンを行いました。

▼クーポンの内容

  • 99バーツ支払うと、ホテル所属のレストランなどで使える199バーツのクーポン券がもらえる
  • クーポン券で、スイートルームにアップグレード出来るかどうかの挑戦が出来る

ホテルのレストランと、ホテルの集客も同時にできるマーケティングの一つのパターンとして注目されました。

医療の事例

Furama Chiang Mai(フラマ チェンマイ)

前回の記事に紹介したように、タイ人観光客にとって、観光地の美しさ・ローカルの食べ物の美味しさ・旅行から得た楽しさ以外にも、清潔さと、感染予防の安全性はとても重要です。

タイの北部にある有名な観光地・チェンマイにある「Furama Chiang Maiホテル」は、なんと、チェンマイ・ラム病院とコラボして、特別なホテル費+健康診断セットのキャンペーンを開始しました。

旅行で心を休ませながら体の方もチェック出来るなんて、面白いキャンペーンですね。

観光施設の事例

ChicCarRent(チックカーレント)

タイでは公共交通機関を避けて、国内旅行をレンタカーで行う人が増加しています。ChickCarRentというレンタカーのブランドは、観光系のインフルエンサーと手を組んで、ChickCarRentのレンタカーでタイ国内観光のコンテンツを出しました。

観光レポートはタイ人にとても人気で、よく参考にされています。インフルエンサーによるブランドのお墨付きがもらえることもポイントです。

航空会社の事例

Thai Airways & Thai Catering(タイ航空&タイケータリング)

コロナで大きなダメージを負っているビジネスの中でも、航空会社は最も影響を受けたビジネスの一つです。では、タイ国際航空はどんなキャンペーンを行なっているでしょう。

タイ国際航空の配膳部門である「Thai Catering」は、「飛行機は飛ばないけれど美味しい食事で飛ばせる」というキャンペーンを行い、飛行機のファーストクラスとビジネスクラスで出される料理を提供するレストランを開始しました。更に、ニューノーマルな習慣をサポートするためのデリバリーサービスを追加しました。

Bangkok Airways(バンコク・エアウェイズ)

飛行機のチケットが売りにくい現在では、魅力的なディスカウントや、購入手段が便利で簡単なプロモーションでないと、消費者に簡単には買ってもらえないかもしれません。

バンコク・エアウェイズは、タイの三大Eコマースプラットフォームの1つであるLazadaと手を組んで、プロモーションを出しました。それは、4回のチケットセットを特別な値段で、Lazada上で購入可能となるキャンペーンです。

タイ人が手慣れているEコマースプラットフォームなので、お得な値段のものを見つけると、ついつい買ってしまう人もいるでしょう。

コロナ時代のタイ観光者は何を気にしている?

タイの国内観光データと事例を見て、何か気づきやビジネスのヒントは得られましたか?

では、これからタイ訪日観光客を引き付けるために、どんなことを気にしてマーケティングプランを組まないといけないのかを簡単にまとめておきましょう。

・柔軟性のあるプログラムとプロモーション

海外旅行のような遠くへの旅行は、前もって慎重に計画を立たないといけませんが、新型コロナウイルスにより、状況がよく変わります。

計画を立てることが困難で不安が多いタイ人の観光客にとって、延長可能や返金保証のような、柔軟性がある予約プログラムや、プロモーションがとても魅力的です。

・ウイルス感染症への安全対策

高齢化社会であり公共医療機関なども先進国ほどには整備されていないタイ人は、感染症対策をとても気にしています。そのため、タイ観光客に安全に訪日してもらうために、清潔さとコロナ対策ポリシーはPRメッセージの一番大切なポイントになるでしょう。

例えば、KOLなどを使用したり、観光者に安心してもらえるような清潔さとコロナ対策ポリシーを訴求するコンテンツなどを活用してみましょう。

・レンタカーでの観光

国内観光データからみると、タイの観光者は公共交通機関を避けて、レンタカーや自家用車で観光しているようです。レンタカー会社とのコラボプロモーションや、短距離の観光ルートが集客に繋がるかもしれません。

・小さなグループでの観光

タイ人は現在、社会的距離を確保するため、小さなグループで旅行しています。安全性が高い家族・親戚・夫婦・カップルのグループで観光する比率が、友達・同僚のグループより上回っています。

このデータをマーケティング作戦やPRコンテンツ作成する際に参考することも忘れないようにしたいです。

・インターネット・SNSの活用

観光計画の情報収集から、予約、そして観光後のレビューは、ほぼ全てインターネットにあるSNSとメディアで行なわれていることは明らかです。

そのため、SNSでのプロモーションや、SEOの効果率が高いウェブメディアなどのオンラインでのマーケティングプランを組んで、タイ人訪日観光客を引き付けることがおすすめです。

まとめ

「状況が不安定で、海外観光が出来ない現在だから、マーケティングや、マーケティングプランにお金と時間をかけない方が良いのでは?」と考えている方は多いかもしれません。しかし、敢えて言わせてください。これはチャンスです!

例えば、オンラインで行うマーケティングは、全ての反応データを取得することが可能な上、ニューノーマル時代の新習慣を徹底的に勉強し、ターゲットの心を理解するチャンスです。そして、自分が持っている商品・サービスの認知度をアップさせるチャンスでもあります。

今後の海外旅行を楽しみにしている訪日タイ観光客を迎える為に、今のうちにマーケティングをやっていきましょう。

(編集:きたざわあいこ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

クリスク・タイ スタッフ
子供の頃から日本文化に触れて育ち、中学生で日本語学校に通い始めた生粋の日本マニア。北海道大学・イギリスの大学院への留学を経てクリスク・タイへ入社。公私にわたってデジタルマーケティングに携わる。趣味は読書、コンサート鑑賞、ゲーム。最近はゲーム実況を見ることにもハマっている。

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