【マレーシアSNSマーケティング】現地スタッフにインタビュー!マレーシアの最新SNS事情を解説
マレーシアでのSNSマーケティングを検討中の方向けに、どのSNSを使えば効果があるのか?を現地のスタッフにインタビュー。マレーシアでよく使われているSNSについて解説してもらいました。

マレーシアでもSNSの利用者数は多く、SNSを使ったマーケティングは盛んに行われています。しかしマレーシアでよく使われるSNSは日本とは異なっており、現地の事情を踏まえたマーケティングを行わなければうまくいきません。
そこで今回の記事ではクリスクの現地スタッフにインタビュー。マレーシアで人気のSNSと現地での使われ方について聞いてみました。
マレーシアで利用者数が多いSNSは?

マレーシアで使われているSNSのベスト3は以下の通りです。ここではそれぞれのアプリがマレーシアでどのように使われているのか、現地のスタッフ2名(バイ・ヌルル)にインタビューしました。
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WhatsApp:家族間に加え、企業⇔個人の接点にも

マレーシアではWhatsAppがもっとも使われていますが、どのように使っていますか?

家族との連絡用ですね。日本でのLINEと同じ使い方です。

企業がPR・集客目的で使うこともありますか?

各プラットフォーム、たとえばFacebookマーケットプレイスやInstagramにWhatsAppのリンクが入っていて、商品在庫の問い合わせができるようになっています。企業ページのメニューやカタログからリンクされる感じです。
大手より個人を含めた中小企業がよく使っている印象です。
Facebookマーケットプレイスでは企業ページにWhatsAppのリンクが張られている

日本では、LINEで企業と「友だち」になるとクーポンやセール情報などのメッセージが届きます。WhatsAppはどうですか?

WhatsAppも同じですね。問い合わせをすると企業のメーリングリストに入れられるので、企業からの連絡が多く届くようになります。
Facebook:グループの活用が主流、宣伝は慎重に

Facebookもマレーシアでかなり使われていますね。

私の周りでは1番使われているSNSです。年齢が高い層も利用していますね。

他の国ではFacebookグループをよく使うという声が出ています。Facebookでは、タイムラインの投稿とグループへの投稿はどう使い分けていますか?

旅行などの思い出はタイムラインで投稿、趣味のことや食べ物などみんなに紹介したいこと、値段が高いとか普段の愚痴はグループで投稿していますね。

グループ投稿の頻度は高そうですね。
Facebookグループ、マレーシアではどのような目的で、いくつぐらい入るものなんですか?


私は留学生グループに求人を出して、バイさんを採用しましたよ!!
管理者に依頼して、どこで何を買ったのかなどのリサーチにも利用できます。私はボードゲームのリサーチに利用しました。グループのイベントページからどこでどのようなイベントが行われたかも調べられます。

Facebookグループで、商品やサービスの宣伝もできますか?

商品の宣伝目的だけの投稿はダメな場合がありますが、イベントの宣伝などは禁止されていません。また自分が使った商品を紹介するのもOKです。
「#PR」をつけなくてもマレーシアでは大丈夫ですね。

おもしろい投稿であれば、企業の中の人の投稿でも比較的受け入れてもらえます。またフォローすればプレゼントがもらえる投稿をしている企業もあります。
ただ、あまりにも自社商品の投稿ばかりだと、嫌がられる可能性はありますね。

Facebookのプロモーションでは広告もよく使われますが、実際、広告見ますか?

今はお正月に着る民族衣装の広告をよく見ますね。
仕事でもFacebookを活用しているせいか、仕事に関係する不動産の広告が多く出てきます。

私も民族衣装の広告をよく見かけますね。
他には、私がガンプラに興味があるからか、ガンプラの広告がよく出ます。
マレーシアのSNSで表示される広告の例

他にFacebookの使い方はありますか?
そもそもマレーシア人は、どのプラットフォームで検索するんでしょうか?

情報を探す時は、むしろGoogle検索を使っています。実際、マレーシアで最も使われているサイトはGoogleです。
商品購入前にレビューを読みたい時はFacebookです。他にもワールドカップや政治、芸能人のニュースを調べる時にもFacebookを使いますね。
Instagram:ストーリーの活用はマスト!

調査では、ユーザーが多いSNSランキングの第3位はInstagramですね。実際どうですか?

10〜30代が使っている印象です。趣味や旅行、動物(猫など)の投稿が多いかな。あと芸能人の最新情報をチェックしている人もいますね。

他の国と同様、比較的若い世代が使うんですね。
ストーリーは使いますか?

むしろストーリーの方をよく見ますね。
タグもよく使います。

広告もタイムラインよりストーリーでよく見ます。
特にファッションの広告が多いですね。ヒジャブのかぶり方のチュートリアルを広告で見て、そのまま商品を購入することもあります。
マレーシアのInstagramで表示される広告の例

日本では飲食店を探す際にInstagramで検索することがありますが、マレーシアではInstagramで検索しますか?

検索はあまりしません。タイムラインで流れてきた投稿を保存することが多いです。

私は趣味関連の検索をよくしますね。

他にはどのようなInstagramの使い方がありますか?

Instagramで商品を販売している人も多いです。
一般的に、商品を売るには販売サイトが必要です。しかし、Instagramではハッシュタグで個人の販売アカウントにたどり着けるので、販売サイトを持たずに済んでいるようです。

Instagramの投稿にはリンクを貼れないですよね。どうやって売っているんですか?

インフルエンサーの投稿へのコメントで商品を紹介して、知ってもらう努力をしていますね。ブランディングは大事です。

なるほど。
そういえば、マレーシアではInstagramの中国版も使われていると聞きました。

Red(小紅書)のことですかね。
中華系マレーシア人はInstagramと併用しています。レストランの口コミが多い印象です。
TikTok:TikTokショップやライブ配信もさかん

日本では若い人の間でTikTokも人気ですが、マレーシアではどうですか?どんなコンテンツが見られているんでしょうか?

マレーシアでも10〜30代くらいの若者が使っている印象ですね。私の8歳の息子も使っています。
私の妻は料理や美容、アパレルの動画を見ています。

私の息子(8歳)も使っていますね。ゲーム実況の切り抜きを見ています。

YouTubeにも言えますが、学習コンテンツとしても使われていますね。日本語学校に行かずに、動画だけで日本語検定1級を取った知人がいました。

最近ではTikTokショップもありますよね。利用していますか?

よく使いますね。Shopeeより安く販売されていたのでガンプラも買いました。
送料無料や値下げキャンペーンがよく開催されていますね。

マレーシアではユーザーが多いですね。
TikTokのメイン画面にショップへのリンクがあって、フォロー中のショップも表示されます。
TikTok Shopのトップ画面

日本のTikTokの画面とまったく違いますね!
他に、TikTokの特徴的な使われ方はありますか?

ライブコマースも多いですが、最近ではゲーム実況のライブ配信が増えてきました。視聴者とコミュニケーションをしながら、投げ銭をもらっていますね。
TikTokは、インフルエンサーでなくてもフォロワーを増やしたり、稼げたりする可能性が高いSNSだと思っています。私の親戚も、レストランで料理しながらライブ配信をしています。

バイさんの親戚もインフルエンサーリストに加えないといけないですね!
YouTube:テレビより購買行動への影響大?

マレーシアでのYouTubeの視聴習慣はどういった状況ですか?

マレーシアのTVはほぼAndroid TVかSmart TVなので、テレビよりYouTubeやNetflixを見ていますね。
家族が集まる時には、テレビでYouTubeも見ます。

ショート動画も見ますか?

ショート動画はスマホでよく見ますね。子どもがよく見ています。

YouTubeの広告は、ちゃんと見ますか?見たとして、印象に残りますか?

広告もよく見かけますし、テレビでYouTubeを見ていると印象に残りますね。気になった商品をそのままGoogleで検索したりもします。
テレビとは違い、YouTubeではユーザーの反応がデータで見られるので、ブランディング目的でYouTube広告を活用する企業が増えている印象です。
BIGO LIVE:若者に人気のライブ配信プラットフォーム

他に、最近よく聞くSNSはありますか?

若者の間ではBIGO LIVEが話題になっているようです。
フォロワーが集まりやすいらしく、投げ銭目的の配信者もいるようです。
まとめ
マレーシアで人気のSNSと使われ方をインタビューしました。実際に各SNSの使われ方が日本とは異なっており、日本では知られていない機能が人気を集めていることがわかったかもしれません。こうした現地の事情を理解した上で、効果的なプロモーションを実施したいですね。
クリスクでは現地スタッフとともに、現地の事情を踏まえたSNSマーケティングをご提案いたします。もしマレーシアでのSNS運用や広告運用でお困りなら、ぜひクリスクにお声がけください!
※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。