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ベトナム・ハノイ都市鉄道(ハノイメトロ)がまもなく開通! 今後期待される発展と変化とは ?

2018年8月にはじめての試運転を開始したハノイ都市鉄道。2019年4月には、2号線の正式運行が予定されています。今回は、そんなハノイ都市鉄道を紹介致します。

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こんにちは。クリスクベトナムのリエンです!

2018年8月、ハノイ都市鉄道がはじめての試運転を開始しました。長期間に渡って工事されていたハノイ都市鉄道(ハノイメトロ)がようやく完成したのです。

(C)Tiền Phong
引用元: https://www.tienphong.vn/

しかし運行予定の10路線が一気に運行開始されるわけではなく、2019年4月から正式に運行が予定されているのは2A号線(ドンダー区カットリン~ハドン区間)のみ。2A号線の全長はおよそ13kmで、区間内の12駅でそれぞれ1分間ほど停車するそうです。

ベトナム人にも観光客にもメリットが!

個人的に一番望んでいるのは空港と市内の間を結ぶ路線の運行です。公式発表によると、電車の最大速は80km/h、平均速度は35km/hで、高速バス(BRT)の20~23km/h、路線バスの16~18km/hを大きく上回るようです。そんな電車であれば、渋滞がよく起こる自動車やバイクよりも早く、Grabより安く空港と都市を移動できるのです。

切符の料金

  • 1乗車:35円~80円
  • 1日パス:150円
  • 1カ月の定期券:1,000円

ベトナムの物価は安いイメージが強いと思いますが、たしかにバンコクやジャカルタなどの東南アジアの隣国都市と比べても低価格です。さらに、運行開始より最初の15日は完全無料で乗車できるため誰でも楽しむことが可能です。

また、この地下鉄工事を中国の建設企業が担っているため、駅内やICカードに中国語もあるとネットで話題になりました。中国製電車の安全性を疑っているベトナム人は少なくないですが、この電車の開通により、ベトナムの経済発展と国民の生活の質を高めると期待しています。

そこで今回は、一体どんな期待があるのかを解説していきたいと思います。

電車の使い方、時間表などの情報はハノイメトロのホームページで確認できます。(残念ですが、まだベトナム語しかありません)

ハノイ都市鉄道が開通することで期待される生活への影響

ひどい空気汚染の解決

東南アジアではFacebookでこの画像をよく目にするのではないでしょうか。これはリアルタイム大気質指標(AQI)で、簡単に言うと大気汚染レベルを表した数値です。

ベトナムの環境問題は年々深刻になっており、世界ワースト10に入っています。原因はさまざまですが、日夜問わず数多くの車やバイクが行き来していることも一因だと考えられています。ホーチミンやハノイのような大都市では、バイクや車からの排気ガスが大気汚染に繋がっています。そのため、電車が開通すればある程度この問題を解決できるでしょう。

バイクを選択せざるを得ない… 交通問題の解決

ベトナムはとてもバイクが多いです。どれくらい多いかは以下の数字を御覧ください。

  • 現在ハノイの人口は約1,000万人
  • ハノイに登録されたバイクは550万台(市外〜ハノイ間で毎日移動する車やバイクは1,200万台!)
  • バイク市場のシェア7割を誇るホンダベトナムの1日の二輪車販売は850台

このようにバイク移動が多数を占めるベトナムですが、私はずっと昔からバイクをやめたいと思っています。でも中々実施できないのです。

それはなぜかというと、都市の公共交通機関はバスしかありませんが、バスは信頼できないからです。時刻表が当てにならなかったり、サービスが悪かったり、バス路線マップをちゃんと提供されていなかったりなど、色々な原因があります。そのため、一般人はバスを使用しない傾向があります。

またそもそもバスの台数が少なく、移動需要の8〜10%しか満たしてないという調査結果も出ています。電車ができたら渋滞、駐車場、交通事故の心配は完全に解決できなくても現状を改善できる可能性があるはずです。

参考)

外国旅行者の利便性向上

私は電車がある国へ旅行することに慣れてしまったため、電車がない国が少し苦手です。そのため、電車の少ないベトナムの国内旅行はあまりしていないほどです。

ベトナム人ですら不便だと感じるのですから、恐らくベトナムへ旅行で訪れたい外国人観光客にとっては、電車も地下鉄もないベトナムはかなり大変でしょう。

ベトナム語ができないとバスに乗るのは大変だし、タクシーの運転手に騙されることも頻繁に起こっている状態です。

電車ができたら、外国人は少しは安心してベトナムに訪れたくなるかもしれません。

ベトナムのキャッシュレス化が進む?

以前に『代引購入が多くてもベトナムのキャッシュレス化は待ったなし? その理由とは』で紹介したようにベトナムはキャッシュレス決済の普及を目指しています。地下鉄や電車が開通したら、種類はまだ発表されていませんが、ICカードが搭載されることが決まっており、電子マネーを使う需要がもっと高まると考えられています。

電車広告(車内広告)が活発に

電車の運行開始は、広告会社に絶好のチャンスだと予想されています。

すでにご承知のこととは思いますが、タクシーやバスと違って電車広告は吊り広告をはじめ、ドア横広告・ドア上広告・ビジョン広告など種類が豊富です。車両内広告は訴求効果の高い交通広告で、繰り返し広告に接触することで効果が見込めます。 

社会と生活への影響

ベトナムの路上に、マスクとサングラスをかけ頭から足まで長いジャケットを着ているバイクを運転する女性たちを見たことがありますか?

引用元: https://goo.gl/jGhwwj

まるで「忍者」のようだと言われていますが、別に好きで着ているのではなく、ベトナムの女性の間でバイクに乗る時の唯一の日焼け止め方法だから流行しているのです。

化粧したり綺麗な髪型をしたりする人たちにとって、ベトナムの激しい夏の中でこの格好をするのはかなり大変です。

私も毎日こんな格好で通勤していますが、雨が降る冬の日は寒さで震えるし、服が汚れたりバイクのエンジンが失速することで出勤に遅れたりするのは珍しくありません。また、40度以上の夏の日に20分以上バイクを運転したら、マスクをかぶっても顔が真っ赤になり頭と目が痛くなるため、毎日本当に電車が早く普及することを望んでいます(笑)

こんな激しい状況で渋滞が起きれば、交通ストレスがどんどん高まることは想像に難くないですよね。。

まとめ

電車の品質に対する不安をベトナム人はまだ抱えていますが、電車のサービスと信頼性が少しずつ成長していくことで、ベトナムの経済だけではなく、車マナーをはじめ、服装・化粧傾向、通学・通勤時間など国民の生活に大きな変化をもたらすのではないかと、電車の開通には多くのことが期待されています。

早く全路線が開通して欲しいですね!

(編集:きたざわあいこ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

クリスク・ベトナム マネージャー
東京大学留学後、ベトナム大手IT企業で仕様書の翻訳や通訳を担当。クリスク・ベトナムで広告運用・インフルエンサーマーケティング・マーケットリサーチなどのデジタルマーケティング支援に携わるほか、ベトナム大手出版社でマンガ、小説のベトナム語翻訳も手掛ける。趣味は映画鑑賞、コンサート鑑賞、山登り。

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