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【世界で広がるBPO】なぜ依頼先としてマレーシアが注目されているのか?

日本人にマレーシア移住の人気が高い理由の一つが、マレーシアでのBPO業界(業務プロセス外部委託)の成長が著しくなっていることだと言う声もあります。今回は、マレーシアでのBPO業界の現況、利用するメリットや今後の発展について紹介します。

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みなさん、こんにちは!クリスク・マレーシアのヌルルです!
みなさんはBPOという言葉を聞いたことがありますか?

BPOはBusiness Process Outsourcing(ビジネスプロセスアウトソーシング)、つまり業務プロセスを外部委託するということです。

新型コロナウイルスの影響でテレワークを導入する企業が増えました。これがきっかけで、コア業務とノンコア業務の整理が進み、業務改善やBPOを検討している企業も多いのではないでしょうか。

なお、最近では国内ではなく、東南アジアにBPOを依頼する企業も増えてきているんです。

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とは?

Eight areas of business process outsourcing

BPOと一言で言っても業務内容は多岐にわたります。

例えばカスタマーサービスのコールセンター、最近ではチャットサービス、テレマーケティング、支払処理、リード・ジェネレーション(見込み客の獲得や潜在需要発掘のための営業活動)等、自社のコア業務以外の部分をアウトソーシングする会社が増えてきています。

Eコマースにおいてはワンストップセンターとして、注文の管理、支払、カスタマーサポートまで一連の業務を請け負う会社もあります。

なおBPOと似たサービスもありますので、それぞれの違いも理解しておきましょう!

■ BPO (Business Process Outsourcing)

自社のコア業務以外の部分をアウトソーシングして、リソースの確保、コスト削減などを行うこと。

■ シェアードサービス

主に大企業で導入されている取り組み。グループ会社内の財務や人事、総務、情報システム等の部門を一括に集約させ、効率化を図る取り組みのこと。

■ GBS (Global Business Service)

オペレーション業務に加えて、業績予測などの情報分析、全社改革、ガバナンス強化、グローバルな事業拡大などの経営サポートを担うサービスのこと。

BPOの成長が著しいマレーシア

マレーシア・デジタルエコノミー公社(Malaysia Digital Economy Corporation – MDEC)によると、マレーシアには現在、600以上のBPO及びGBS(Global Business Service)の会社が存在しています。

会社の所在地は、首都クアラルンプールだけでなく、サイバージャヤやペナン島等にも拡大。

雇用においても、日系大手BPO社のTRANSCOSMOS (MALAYSIA) SDN BHDは2014年にマレーシア進出を果たして以来、現在600人の従業員を抱えるまでに成長しました。

そして、BPOによるマレーシアへの経済効果は1400億円を上回ると予想されています。

また、経営コンサルティング会社Kearneyの調査では2017年から3年間、Global Service Location Indexのアウトソーシングに適している国ランキングにおいて、マレーシアはインド・中国に続いて世界で3番目にランクインしました。

引用元: The 2019 Kearney Global Services Location Index – Kearney

参考)マレーシアにおいて海外多言語広告運用サービスを開始
参考)BPO market in Malaysia set to surpass US$1.4bil | The Star

マレーシアが選ばれる4つの理由

では、なぜBPO先としてマレーシアが選ばれるのでしょうか。
理由は、言語・場所の条件と、セキュリティ・賃金が挙げられます。それぞれ詳しく説明していきましょう。

①多言語対応が可能

マレーシアはマレー系、中華系、インド系等が暮らす多民族国家です。それぞれマレー語、中国語(北京語や広東語、北建語等)、タミル語を話しますが、イギリスの植民地であった影響もあり、学校や公衆の場では英語を話すことがほとんど。欧米企業からすると、英語でコミュニケーションできることは魅力です。

日本語はというと、マレーシア政府主導の東方政策もあり、日本で留学・研修経験のある人がこれまでに約1万7千人、日本語学習者が約4万人と日本への関心も高く、日本語を話せる人も多くいます。

ネイティブではないので、クライアントのお客様と直接お話しするのは難しい場合もありますが、日本語でのデータ処理や支払業務、チャットサービスは十分可能です。

マレーシアの求人サイトを覗くと、数年前まではエンジニア職や営業職が多かったのですが、近年では、オペレーション職の「Japanese speaker, Customer Support Associate」や「Account Receivable – Credit &Collection (Japanese Speaker)」というような求人が毎日ずらっと並びます。

引用元: Japanese Speaking jobs in Malaysia – January 2021 | Jora

参考)外交青書 2020 | 4 東南アジア | 外務省
参考)2018年度「日本語教育機関調査」速報値│国際交流基金

②東南アジアのハブとなる立地

マレーシアはASEAN諸国の中央に位置し各国へのアクセスもよく、タイやシンガポール、インドネシア、各国から仕事を求めて人材が集まってくるため、優秀な人材を確保しやすいという点があります。

また、マレーシアは日本との時差が1時間しかありません。これは日本企業からするとメリットになります。日本と同じ時間帯に稼働でき、業務の打合せも行いやすく、カスタマーサービスなどに適しています。

③整備されたITインフラとサイバーセキュリティ対策

国連が発表している「Global Cybersecurity Index」によると、マレーシアは世界で8番目にサイバーセキュリティ対策が進んでいる国になります。

政府機関や高等教育にて、情報セキュリティ対策やトレーニングに真剣に取り組んでいる結果が調査結果に表れています。

引用元: Global Cybersecurity Index (GCI) 2018

首都クアラルンプールの近郊にある「サイバージャヤ(Cyberjaya)」という街をご存知でしょうか。

マルチメディア・スーパーコリドーと呼ばれる総合開発地域に含まれる新興都市で、多くのITやハイテク関連企業が集まっている街です。この地域はIT産業の拠点として作られ、情報インフラが特に整っています。

なお、マレーシアはインターネット利用者率が人口の84.2%!日本の84.6%とほぼ差がありません。

各家庭にハイスピードなインターネット環境が整っているため、自宅でのリモートワークでも支障をきたすことなく行うことができます。

このようにマレーシアではインフラが整い、顧客情報をしっかりと守る対策が取れているため、カスタマーサービスのハブと呼ばれるまでに成長しました。

インターネット利用者率の比較(日本、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア)
引用元: Individuals using the Internet (% of population) – Malaysia, Japan, Singapore, Thailand, Indonesia | Data

④安い人件費

マレーシアの平均月収はずばり、RM3,224(約8万2千円)。

人件費が抑えられるため、日本国内でBPOを依頼するよりもかなり低い価格に抑えることが可能です。

また、マレーシアには現地採用されている日本人が多数在住していますので、コールセンター業務などのネイティブに依頼したい業務でも安心して任せられます。

ネイティブスタッフに依頼する場合は、費用は少しかさみますが、それでも現地採用であるため、日本国内で依頼するよりは費用が抑えられるようになっています。

参考)Department of Statistics Malaysia Official Portal

BPO先として世界中から注目されているマレーシア

  • メインの業務に労力をかけたい
  • コスト削減したい
  • セキュリティリスクの対策をしたい
  • 業務プロセスの改善をしたい
  • カスタマーケアにワークスペースやスタッフ等のリソースが取られすぎている

等のお悩みを抱えている企業の方は少なくないかと思います。

コア業務へのリソース集中のためにも、セキュリティもインフラも強いマレーシアのBPO会社に業務の外部委託もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

(執筆:Nurul Asyikin/編集:ヤマシタノリヒサ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

クリスク・マレーシア ディレクター
クアラルンプール出身日本育ち。マレーシアの大学で観光学専攻後、マレーシア政府観光局→PR会社を経てクリスク・マレーシアに参画。訪日PR・観光・インフルエンサーマーケティング案件を中心に担当する傍ら、自身でも撮影コーディネーションの会社を経営している。趣味はアウトドア。

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