今更聞けないTikTokマーケティング 若年層が集まる理由は？
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インドネシアではTikTokが人気急上昇中！1年で1.6倍増加したTikTokユーザーをターゲットに、なんと政府もTikTokをプロモーションに活用しています。インドネシアではTikTokがどう使われ、何がバズるのか。クリスク・インドネシアのスタッフ、Taniaが解説します。
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こんにちは！クリスク・インドネシアのタニアです。
GWIが世界各国の16歳～64歳のインターネットユーザーに調査した結果によると、2020年には38.7%だったインドネシアのTikTokユーザーが、2021年には63.1％と、約1.6倍に増えています。
また、2022年4月の調査では、TikTokにおける18歳以上のリーチ数（広告を見たことのあるユーザー数）が、アメリカ（1億3,641万人）に続いてインドネシアが世界第2位（9,907万人）であることも判明しました（日本は1,627万人で17位）。
そこで今回は、今インドネシアではTikTokがどのように使われているのか、インドネシアで人気になる動画の傾向などをお伝えします！
コロナ禍で若者以外のユーザーも増加
Sensor Towerのデータによると、2020年第1四半期の全世界でのTikTokダウンロード数は、2019年第4四半期の1.5倍となりました。この時、全世界4位のダウンロード数を記録したのがインドネシアです。
世界的なCOVID-19の大流行により、家で過ごすことを余儀なくされたインドネシア人が、スマホで見られるエンタメをTikTokに求めたのです。
当時のインドネシアでは、すでに10代後半〜20代前半の世代にはTikTokが広く使われていたものの、パンデミックを機に25歳以上の人々も一気にTikTokを使い始めました。
筆者の周りでもあっという間にTikTokが普及し、驚いた記憶があります。
インドネシア人のおもしろ動画需要に応えるTikTok
短い動画が次々と再生されていくことが特徴のTikTokは、常に刺激があり、飽きずにどんどん見てしまいます。中でもインドネシアで人気なのが、コメディ、ミーム、バイラル動画。
GWIの調査ではインドネシアの16歳～64歳のインターネットユーザーのうち50.6%が、毎週コメディ、ミーム、バイラル動画を視聴していると回答しています。
※各国のデータより抜粋
※グラフはクリスク再編集
TikTokはカジュアルに笑える動画の宝庫で、クスリと笑える動画は筆者もついつい見てしまいます。
インドネシアのTikTokプロモーション事例
TikTok人気急上昇中のインドネシアで、インドネシア人の心をつかんだのはどのようなキャンペーンでしょうか。
① Esteh Indonesia：ブランド認知度向上施策
Esteh Indonesiaは、アイスティーを中心にさまざまなドリンクを提供するショップです。店名の元となった甘いアイスティー（es teh manis）は、インドネシアではレストランや飲食店で最も注文される飲み物です。
インドネシアで飲み物をテイクアウトすると、コップではなく、小さなビニール袋に入れられた状態で提供されます。この動画では、Estehが好きすぎて、通常ありえないサイズの袋でテイクアウトしてしまった女性を描いています。
@estehindonesia Warga Esteh, please welcome @galerisiade 🥳 Kita jadikan Duta Esteh gak nih? | ig: esteh.indonesia #SemuaAkanEstehPadaWaktunya #EstehIndonesia ♬ Yang Terdalam - NOAH
大きなゴミ袋サイズのビニールに入ったアイスティーを飲みながら画面手前に歩いてくる女性が映っている
- TikTokアカウント：estehindonesia
- ハッシュタグ：#SemuaAkanEstehPadaWaktunya (すべてが時間内にEstehになる）
- ハッシュタグ再生回数：3,620万回
動画がバズったあと、多くのTikTokユーザーがこぞって同じような動画を投稿しました。
なお、この動画は、インドネシアのNoahというバンドのMV「Yang Terdalam」のパロディーでもあります。ユーモア好きのインドネシア人に刺さったキャンペーンの好例でしょう。
Noahの「Yang Terdalam」ミュージックビデオ。画面手前にゆっくり歩いてくる男性が全編通してフィーチャーされている
② インドネシア教育文化研究技術省（Kemendikbudristek）：COVID-19対策キャンペーン
インドネシアの教育文化研究技術省（Kemendikbudristek）と通信情報省（Kemenkominfo）は、COVID-19の早期終息を目指し、特に若者や学生を巻き込むためにTikTokキャンペーンを開催しました。
@januartito26 Ayo gotong royong membantu sesama! Kita semua pasti bisa!#CeritaSalingBantu #ceritasalingbantu #fyp@merdekapelajar_ri @lawancovid19_id ♬ Jatuh, Bangkit Kembali! - HIVI!
#CeritaSalingBantuチャレンジの参加者の動画の例
- TikTokアカウント：ditjen.dikti
- キャンペーン開催期間：2021年7月25日-8月5日
- ハッシュタグ：#CeritaSalingBantu (助け合いストーリー）
- ハッシュタグ再生回数：140万回
ウイルス蔓延防止や患者の支援などを呼びかけるにも、政府の一方的なメッセージより、学生が投稿した動画の方がはるかに親しみやすく映ります。
#CeritaSalingBantuチャレンジが開催されると、乗り遅れまいと参加を表明する大学が次々と表れ、同時期に開催された学生シンポジウムと共に一定の盛り上がりを見せました。
③ Good Day：新商品（Avocado Delight味）リリースキャンペーン
Good Dayはインドネシアのコーヒーブランドです。Avocado Delight味のリリースに伴い、インドネシアで有名な歌手Afganとのデュエットチャレンジキャンペーンを開催しました。
@lyodrabeneran Yuk duet bareng ka Afgan di TikTok #GoodDayGoodJam dan menangkan iPhone 12 pro serta hadiah menarik mingguan lainnya #Ad @gooddayid ♬ original sound - Lyodra Ginting
Indonesian Idolシーズン10の優勝者Lyodra Gintingも#GoodDayGoodJamチャレンジに参加
- TikTokアカウント：gooddayid
- キャンペーン開催期間：2021年10月1日-11月4日
- ハッシュタグ：#GoodDayGoodJam
- ハッシュタグ再生回数：77億回
キャンペーンはiPhone12 Proや電子マネーなどの賞品が魅力的だったこともあり、インドネシア国内で非常に盛り上がりました。
その結果、ハッシュタグ再生回数が77億回を突破。TikTokユーザーへの新商品の告知としては、大きな結果を出したと言えるでしょう。
④ Traveloka：大型セール「EPIC SALE」プロモーション
東南アジアで大人気のインドネシア発オンライン旅行代理店Travelokaは、特定の時間に航空券・ホテル・アクティビティなどが最大80%OFFになる「EPIC SALE」を定期的に開催しています。
2021年のEPIC SALEでは、プロモーション施策としてTiktokでダンスチャレンジを実施しました。
@wahyuukadeoo2 Kuy ikutan challenge dari @traveloka dan kalian akan berkesempatan menang hadiah dengan total 150jt rupiah #JamTerbangTraveloka #wahyukadeoo ♬ Jam Terbang Traveloka - Traveloka
インドネシアの有名TikToker、Wahyu Kadeoもダンスチャレンジに参加し、再生回数93万回を稼いだ
- TikTokアカウント：traveloka
- キャンペーン開始日：2021年4月7日
- ハッシュタグ：#JamTerbangTraveloka (Traveloka飛行時間)
- ハッシュタグ再生回数：66億回
こちらのキャンペーンでもiPad、iPhone、ギフト券などの魅力的な賞品もあり、キャンペーンは大いに盛り上がりました。
▼Travelokaの強さの秘密を分析したこちらの記事もご覧ください！
後発からシェア１位に！ベトナムで旅行アプリ「Traveloka」成功した理由とは？
まとめ
インドネシアでは、民間企業のマーケティングに加え、政府の啓蒙活動にまでTikTokが採用されており、TikTokがますます一般的なメディアとして浸透しつつあります。
TikTokで一般的な「○○チャレンジ」施策は印象に残りやすく、ユーザーの好感度も上がっているように筆者自身も感じています。インドネシアでのTikTokを使ったプロモーションはこれからどんどん増えてくるでしょう。
東南アジアでのマーケティングにTikTokを活用したい方は、お気軽にクリスクまでお問い合わせください！
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参考）
Digital 2022: Indonesia — DataReportal – Global Digital Insights
Digital in Indonesia: All the Statistics You Need in 2021 — DataReportal – Global Digital Insights
The Latest TikTok Statistics: Everything You Need to Know — DataReportal – Global Digital Insights
Digital 2022
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（執筆：Tania Paramita 編集：クリスク海外事業部）
※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。
