こんにちは!クリスク・アジア編集部です。
東南アジアから日本を訪れる旅行者は、2026年も引き続き拡大が期待されています。特にタイをはじめ、ベトナムやインドネシアでは訪日旅行への関心が高く、日本企業や自治体にとって重要なターゲット市場となっています。
しかし、旅行者の情報収集方法はここ数年で大きく変わりました。
これまではGoogleマップや旅行予約サイト、口コミサイトなどを見ながら旅行計画を立てる人が多くいましたが、現在ではTikTokやInstagram、Facebook、YouTubeなどのSNSを使って「次に行きたい場所」を探すことが当たり前になっています。
さらに2026年は、SNSそのものも新たな時代へ入りました。
InstagramやTikTok、YouTubeでは投稿や字幕の翻訳機能が充実し、Xでも海外ユーザーの投稿を翻訳して閲覧することが一般的になっています。言語の壁は以前よりも低くなり、日本語で投稿されたコンテンツが海外旅行者へ届く機会も増えています。
一方で、「日本語で投稿すれば十分」というわけではありません。
SNSで重要なのは、「何語で書くか」だけではなく、「どう見つけてもらうか」です。
この記事では、最新データをもとに東南アジアの訪日市場を整理しながら、タイ・ベトナム・インドネシアを中心に、2026年のインバウンドマーケティングで成果を出すための考え方を解説します。
この記事でわかること
2026年のインバウンド市場を考える上で、まず押さえたいのが東南アジア市場の存在感です。
これまで日本のインバウンド施策では、中国や韓国、台湾が中心に語られることが多くありました。しかし近年では、タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシア・シンガポールなどの東南アジア各国が着実に存在感を高めています。
人口増加や所得向上に加え、日本との直行便の増加、ビザ制度の整備などもあり、「日本旅行」が身近な選択肢となりました。さらに東南アジアでは、日本食やアニメ、四季の風景、地方観光への関心も高く、旅行そのものを体験として楽しむ傾向があります。
つまり2026年のインバウンド対策では、「東南アジア全体」を一つの市場として考えるのではなく、各国の違いを理解した上で施策を設計することが重要です。
訪日客数と一人当たり旅行支出を見ると、東南アジア市場が着実に成長していることが分かります。
特にタイは訪日客数が120万人規模まで回復しており、日本旅行の人気が非常に高い市場です。一方でベトナムやインドネシアは訪日客数だけでなく、一人当たり旅行支出も高く、今後さらに成長が期待されています。
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国 |
訪日客数 |
旅行支出 |
市場特徴 |
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タイ |
約120万人 |
約20.7万円 |
成熟市場・SNS利用率が高い |
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ベトナム |
約68万人 |
約22.5万円 |
急成長市場 |
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インドネシア |
約64万人 |
約22.5万円 |
高単価・家族旅行需要 |
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マレーシア |
約63万人 |
約22万円 |
リピーターが多い |
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シンガポール |
約73万人 |
約29.5万円 |
高所得者層が多い |
注目したいのは、訪日人数だけではありません。
一人当たり旅行支出も高く、また昨今の円安傾向も大きく影響しており、東南アジア市場は「集客」と「消費」の両面で大きな可能性を持っています。
数年前まで旅行情報を探す方法といえば、
が中心でした。
しかし現在では、「TikTokで見つけたカフェ」「Instagramで保存した観光地」「YouTubeで見た旅行Vlog」をきっかけに旅行先を決める人が増えています。
旅行者は検索エンジンで情報を探すだけではなく、SNSで実際の体験や雰囲気を確認してから行き先を決めるようになりました。つまりSNSは「交流ツール」ではなく、「旅行検索ツール」としての役割を持ち始めています。
これは日本国内だけでなく、タイやインドネシアなど東南アジアでも同様です。旅行会社や自治体だけではなく、一般ユーザーが投稿した動画や写真も旅行先選びに大きな影響を与えています。
2026年のSNSを語る上で欠かせないのが、AI翻訳の進化です。
少し前までは、
「海外向けならタイ語で投稿する」
「英語アカウントを別で運用する」
という考え方が一般的でした。
しかし現在では状況が変わっています。
Instagramでは投稿本文の翻訳、TikTokではコメントやキャプションの翻訳、YouTubeでは字幕翻訳が一般的になり、日本語の投稿でも海外ユーザーが内容を理解しやすくなっています。
つまり、「日本語だから海外では読まれない」という時代ではなくなりつつあります。
実際にタイの旅行者が日本人クリエイターの動画を視聴したり、日本人が投稿した観光スポットの写真を翻訳して閲覧したりすることは、珍しいことではありません。SNSは国ごとに分断されたメディアから、世界中の旅行者が同じ情報を閲覧するプラットフォームへと変化しています。
とはいえ、「日本語だけで投稿すれば良い」というわけではありません。
AI翻訳は投稿内容を理解しやすくしてくれますが、旅行者がその投稿を見つけられるかどうかは別の話です。
InstagramやTikTokでは、
などをもとに、おすすめ表示や検索結果が決まります。
つまり、本文が日本語でも、タイ人に見つけてもらうためには、タイ語のハッシュタグや現地ユーザーが利用する検索キーワードを活用することが重要です。
例えば日本の観光地を紹介する場合でも、
といったタイ語のハッシュタグを組み合わせることで、旅行を検討しているタイ人へ届きやすくなります。
2026年以降のSNS運用では、「何語で投稿するか」よりも、「誰に見つけてもらうか」という視点で設計することが重要です。
タイでは旅行計画時にSNSを利用する割合が44.1%と高く、東南アジアでもトップクラスです。
旅行先を探すだけでなく、
などもSNSで比較する人が増えています。
そのためタイ向け施策では、InstagramやTikTokで「保存したくなる投稿」や「旅行中をイメージできる動画」が非常に重要になります。
GoogleマップやWebサイトも必要ですが、その入口としてSNSが機能している点を理解することが成功への第一歩です。
ベトナムでは訪日需要が拡大している一方で、SNSだけに依存しているわけではありません。
Google検索やGoogleマップ、旅行ブログなども旅行計画で活用されています。
そのためベトナム市場では、
を組み合わせた施策が効果的です。
SNSだけではなく、検索されたときに正しい情報が見つかる環境づくりも重要になります。
インドネシアでもSNS利用率は44.0%と非常に高く、旅行前の情報収集で動画コンテンツが大きな影響を持っています。
一方で、家族旅行やムスリム対応を重視する旅行者も多く、
など、日本人向けにはあまり発信されない情報が旅行先選びの決め手になることがあります。
ここでも重要なのは翻訳ではなく、「現地ユーザーが知りたい情報」を発信することです。
最後に、2026年の東南アジア向けインバウンド対策で押さえたいポイントを整理します。
① ターゲット国を明確にする
東南アジアは一つの市場ではありません。国ごとの文化や旅行スタイルを理解することが重要です。
② GoogleマップとSNSを連携する
SNSで興味を持ち、Googleマップで場所や口コミを確認する行動が一般的になっています。
③ 日本語だけにこだわらない
本文は日本語でも、現地ユーザーに届く可能性は高まっています。一方で、ハッシュタグや検索キーワードは現地向けに最適化することが重要です。
④ 現地目線の情報を発信する
旅行者が知りたい情報は、日本人が伝えたい情報とは異なります。現地の視点を取り入れたコンテンツ設計が成果につながります。
⑤ 継続して改善する
SNSのアルゴリズムや旅行者の情報収集方法は日々変化しています。データを分析しながら改善を続けることが、長期的な成果につながります。
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2026年の東南アジア向けインバウンド対策では、訪日客数の増加だけでなく、旅行者の情報収集行動そのものが変化しています。
AI翻訳の進化によって、日本語のコンテンツも海外旅行者へ届きやすくなりました。しかし、それだけで成果が出るわけではありません。
これから重要になるのは、「どの言語で投稿するか」ではなく、「旅行者にどう見つけてもらうか」という視点です。
タイではタイ語のハッシュタグ、ベトナムでは検索を意識した情報設計、インドネシアでは文化や旅行スタイルに合わせた情報発信など、国ごとの行動を理解したマーケティングが成果を左右します。
クリスク・アジアでは、タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシアをはじめとした東南アジア各国の現地スタッフと連携し、それぞれの市場特性を踏まえたインバウンドマーケティングをご支援しています。
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