Webマーケティングブログ|株式会社クリスク

コロナよりもスポーツ! 2021年インドネシア検索ワードランキング - クリスク

作成者: Tania Paramita(タニア・パラミタ)|2022/06/01 6:30:00

こんにちは!クリスク・インドネシアのタニアです!

みなさんは、2021年にインドネシアで何が流行していたかをご存知ですか?各国のトレンドを簡単に見ることができる「Googleトレンド」のランキングによれば、インドネシアで最も話題にのぼったワードは、Piala Eropa(ヨーロッパカップ / UEFA EURO 2020)でした。

今回は、そんなインドネシアのGoogleトレンドランキングから、2021年にインドネシアで話題になったことをまとめて紹介したいと思います。

▼他の国のトレンドはこちらをご覧ください!
◎マレーシア編:検索1位は年金制度? 2021年マレーシア検索ワードランキング
◎台湾編:コロナより話題だったのはあのスポーツ! 2021年の台湾検索ワードランキング

インドネシアの2021年検索キーワードトレンドランキング

まずは、Googleトレンドが発表した、2021年にインドネシアで「もっとも検索された語句」のランキングをご紹介します。

順位 検索キーワード
1位 Piala Eropa(ヨーロッパカップ / UEFA EURO 2020)
2位 Olimpiade Tokyo(東京オリンピック)
3位 BTS Meal(マクドナルドのBTSコラボセット)
4位 Vaksin COVID-19(COVID-19ワクチン)
5位 Pencegahan COVID-19 (COVID-19の予防)
6位 Peduli Lindungi (COVID-19接触追跡アプリ)
7位 PPKM Diperpanjang(活動制限の延長)
8位 BPJS Ketenagakerjaan(社会保険)
9位 Prakerja.go.id(求職者のための職業能力開発プログラム)
10位 Google Translate(Google翻訳)
引用元: Googleトレンド

上記のキーワードは3つのトピックに集約できるので、それぞれ紹介していきましょう!

もっとも注目を集めたスポーツイベント!

2021年の検索第1位と第2位にランクインしたのは、UEFA EURO 2020を指す「Piala Eropa (ヨーロッパカップ)」と「Olimpiade Tokyo(東京オリンピック)」と、いずれもスポーツの話題でした。

  • 1位 Piala Eropa(ヨーロッパカップ / UEFA EURO 2020)
  • 2位 Olimpiade Tokyo (東京オリンピック)

「Piala Eropa」の検索量は、UEFA EURO 2020開催中の2021年6月11日から7月11日にかけて急増しました。

2021年6月1日〜7月20日の「Piala Eropa」キーワード検索のグラフ
引用元: Googleトレンド

試合観戦もたいへん盛り上がり、予選グループCのオランダ対ウクライナの試合では、最高視聴率がなんと50.9%に達しました。

ちなみに、Nielsen Sportsが2020年9月に発表したデータによると、サッカーはインドネシアで2番目に人気のあるスポーツで、サッカーファンは人口の68%にものぼります。

日本もワールドカップでは国を挙げてのお祭り騒ぎになりますが、自国の参加がない強豪国のイベントでも熱狂的に盛り上がれるのは、インドネシアのファン人口の多さゆえでしょう。

なお、インドネシアでサッカーを超える人気を誇るバドミントンが大きな話題になったのが、検索第2位の「Olimpiade Tokyo(東京オリンピック)」でした。

インドネシアからは、28人の選手が東京オリンピックに参加しました。中でもバドミントン女子ダブルスのGreysia Polii (グレイシア・ポリー)選手とApriyani Rahayu(アプリヤニ・ラハユ)選手が金メダルを獲得し、インドネシア国民は非常に盛り上がりました。

 

▼東南アジアのサッカー人気についてはこちらの記事をご覧ください!
10万人規模のスタジアムが満員!盛り上がる東南アジアサッカーとその未来

引き続きコロナに振り回された2021年

ワクチン情報を探すインドネシア国民

4位、5位には新型コロナウイルスに関連するワードがランクインしました。

  • 4位 Vaksin COVID-19 (COVID-19ワクチン)
  • 5位 Pencegahan COVID-19(COVID-19の予防)

2021年6月、インドネシアへデルタ株が入ってきた時期とイード(ラマダン明けの祭日)帰省が重なった影響で、インドネシア国内でのコロナウイルス感染が広がってしまいました。感染者数がピークに達した2021年7月15日には、1日の新規感染者数が56,757人に達しています。

1日あたりのCOVID-19感染者数推移のグラフ
引用元: Covid19.go.id

爆発的な感染拡大により、ワクチンについての検索も増えました。

4位の「Vaksin(ワクチン) COVID-19」の関連キーワードとして、「lokasi vaksin terdekat(ワクチン接種場所)」「pendaftaran vaksin(ワクチン接種登録)」「sertifikat vaksin(ワクチン接種証明書)」が上位に挙がっています。

爆発的な流行により、本当にワクチン接種が可能なのか、どこでどのように接種できるのかなどの不安も広がり、ワクチンについての検索が増えたことが伺えます。

パンデミック下での制限関連も

6位にはインドネシア政府による公式COVID-19接触追跡アプリ「Peduli Lindungi」が、7位には活動制限についてのワードがランクインしました。

  • 6位 Peduli Lindungi(COVID-19接触追跡アプリ)
  • 7位 PPKM Diperpanjang(活動制限の延長)

「Peduli Lindungi」は、ユーザーが訪問した場所の履歴を保存するほか、COVID-19の感染者と同じエリアにいる場合に通知を受け取れます。2021年8月以降、公共交通機関の利用時や、モールやオフィスビルなどの施設への入場時にこのアプリが必須となりました。

(筆者スクリーンショット)スマホでのPeduli Lindungiアプリの表示

また、インドネシア国内での活動制限(PPKM)のルールや期間、適用地域は今も絶えず変化しています。店舗や公共施設の営業時間や収容率、学校や職場の稼働時間に関係するため、7位にランクインした「PPKM Diperpanjang(活動制限の延長)」と併せて、活動制限はいつまでなのか、どのレベルに該当するのかといった検索も多くなされていました。

雇用問題

インドネシアでも、2021年に労働者支援目的の給付金が支給されました。

これを受け取るために必要だった「BPJS Ketenagakerjaan(社会保険)」が8位にランクイン。

また、COVID-19感染拡大のあおりを受けた72,983人※もの失業者のほか、スキルアップが必要な労働者を対象とした、「Prakerja.go.id(求職者のための職業能力開発プログラム)」が9位にランクインしました。

※労働局による調査より(2021年11月時点)

  • 8位 BPJS Ketenagakerjaan(社会保険)
  • 9位 Prakerja.go.id(求職者のための職業能力開発プログラム)

なお、給付金を受け取るには、「BPJS Ketenagakerjaan(社会保険)」への加入以外にも条件があり、申請手続きも必要となるため、関連キーワードとして「bsu bpjs ketenagakerjaan 2021 kapan cair(給付金の引き出し可能時期)」「syarat pencairan bpjs ketenagakerjaan 2021(給付金受け取りの条件)」などが上位に挙がっています。

世界的K-POPアーティストBTSもランクイン

世界的な人気を誇る韓国の男性グループBTSと、マクドナルドのコラボ商品についてのワードが3位にランクインしました。

  • 3位 BTS Meal(マクドナルドのBTSコラボセット)

BTS Mealは、マクドナルドが2021年に50カ国で販売した、K-POPグループのBTSとのコラボセットです。インドネシアでもBTS Mealが販売されたため、多くのBTSファンが店舗に殺到した一方、GoFoodなどのオンラインデリバリーでの注文でも人気だったようです。

フードインフルエンサーKen&GratによるBTS Mealレビュー

なお、Twitterが発表した#KpopTwitter2020のデータによると、インドネシアは、タイと韓国に次いで全世界で3番目にK-Popに関するツイートが多い国となっています。そして、BTSは、インドネシアのTwitterで最もメンションされているK-Popグループです。

インドネシアで一定の地位を築いているマクドナルドと人気K-POPグループBTSとのコラボとなれば、インドネシアのBTSファンがこのコラボの情報を探していても不思議ではありません。

まとめ

インドネシアも他の国と同じく、コロナウイルスに関連するキーワードが2021年のGoogle検索トレンドランキングの大半を占めました。

一方で、スポーツやエンターテイメント関連のワードが入ってきたことも注目したい点です。

インドネシアでは2021年、スポーツが一層身近になりました。COVID-19による活動制限下でも健康を維持するため、週末のジョギングやサイクリングを始めた人が増えたことを筆者も覚えています。また、東京オリンピックのバドミントン女子ダブルスの優勝で、バドミントン人口も増えたと感じています。

アイドル人気は近年のトレンドではありますが、いくつかのインドネシアのブランドやeコマースプラットフォームがアイドルをブランドアンバサダーに任命する動きが増えていると感じます。。2021年に話題になったマクドナルド×BTSのコラボ成功により、アイドルとブランドのコラボが売り上げアップに役立つことが証明されたため、このトレンドは続きそうです。

クリスクは定期的に東南アジアの最新トレンドを発信しています。東南アジアのデジタルマーケティング戦略に役立てたい方は、ぜひクリスクコラムをチェックしてください!

参考)
Antusiasme Tinggi Masyarakat Saksikan EURO 2020
Covid19.go.id
Vaksin COVID-19 – Google トレンド
Peduli Lindungi – Care Protect
Aplikasi Pedulilindungi Jadi Syarat Utama Bepergian
Kemnaker: 72.983 Pekerja Kena PHK Selama Pandemi Covid-19
Tentang Kartu Prakerja
BTS Meal Laris Manis, Penjualan McD Sentuh Rp 85 Triliun
Celebrating 10 years of #KpopTwitter
Indonesia Masuk Daftar Jumlah Fans K-Pop Terbanyak di Dunia, Fandom Mana Aja Nih?

▼2020年のインドネシアのトレンドランキングはこちらから
【2020年】Googleトレンドから見るインドネシアの流行・動向

▼東南アジア各国の2021年トレンドワードはこちらから
検索1位は年金制度? 2021年マレーシア検索ワードランキング
コロナより話題だったのはあのスポーツ! 2021年の台湾検索ワードランキング

(執筆:Tania Paramita 編集:クリスク海外事業部)