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大型イベントが続々再開! インドネシアでの出展時に知っておきたいことは?

作成者: Tania Paramita(タニア・パラミタ)|2022/12/20 21:00:00

こんにちは!クリスク・インドネシアのタニアです。

いよいよ年末年始です。この時期は、日本でも各地で音楽やアートなどさまざまなイベントが開催されていると思います。

ここ数年はコロナ禍で中止や規模縮小していたイベントも、この冬には戻りつつあるのではないでしょうか。

インドネシアでも、現在コロナは収まりつつあり、街には日常が戻ってきています。ショッピングモールはたくさんのお客さんで賑わい、仕事もオフィスに通勤するスタイルに。大きなイベントも、再び開催されるようになってきました。

インドネシアで今年戻ってきた大規模イベント

今年戻ってきた大規模イベントとしては、旅行部門では「2022年ガルーダ インドネシア トラベル フェア (GATF)」、音楽フェスでは「We The Fest」 や「 Pestapora」、また日本文化イベント「JakJapan Matsuri」もありました。

これらのイベントは、インドネシアで最も有名なニュースメディア「Liputan6」や、マンディリ銀行、ECサイトの「Blibli」、ビールで知られる「Bintang」など、有名なメディアやスポンサーと連携しています。 

大きなイベントへの出展は注目度が高く、日本からも今後多くの企業が参画していくと思われます。ですが、海外の大規模イベントに出展する際は、現地のルールを十分に知っておくことが必要です。

では、インドネシア、特にジャカルタでイベントに出展する際にはどんなことに気をつけるべきなのでしょうか。そのポイントをお伝えしていきます。

イベント出展時に気をつけることは?

インドネシアのイベントにプロモーションやマーケティングのために出展する際や、自社でイベントを開催する場合、どんなことに気をつければいいのでしょうか。

現地でイベント制作に関わってきたクリスク・インドネシアパートナーのペピさんは特に注意しておきたい点として、次の3つを挙げてくれました。

①イベント開催許可をとる

基本的なことですが、これを忘れては開催したい日にイベントを行うことが難しくなってしまいます。

イベント開催の許可証は会場やエリアを運営する企業のほか、場合によっては警察署にも書面で提出する必要があります。アウトドアイベントの場合は、少なくとも 1カ月前には許可を申請することをおすすめします。

グッズやパンフレットなど海外から持ち込む物品に関する規制は常に変化しているため、定期的に確認したほうが無難です。

ちなみに今は、パンフレットを日本から直接持って行きたい場合も、大量に持ち込むことはできません。また、入国管理局に止められる可能性もあるため、パンフレット等の郵送も避けたほうが良いでしょう。
インドネシア国内のパートナー企業などに、現地での印刷を依頼するのがおすすめです。

②展示品の搬入出計画はしっかりと

展示品の搬入・搬出についても、時間や会場での担当者などを事前に明確にしておかなくてはなりません。書面による搬入出の許可も必要です。

特に担当者が不明な場合、会場で搬入出対応に時間がかかってしまい、イベントのスケジュールが遅れてしまう可能性があります。

③インドネシアの「ゴム時間」に注意

イベントの主催者は、開催時間が遅れないようにきちんと時間を管理することが重要です。

インドネシアには「ジャムカレット(Jam Karet)」と呼ばれる習慣があります。これは「ゴム時間」と訳せますが、時間がゴムのように伸びたり縮んだりするという意味です。つまり、約束した時間どおりに動かないことがよくあるということです。

これを避けるためには、会場側や関係者には、予定より早い時刻をお知らせすることをおすすめします。

▼「ゴム時間」をはじめとした、インドネシア人の性格・文化・価値観はこちらの記事をご覧ください!
インドネシア人の性格に関わる文化・価値観と日本との共通点

その他のポイント

・日本のアーティストを招待する場合には、日本人アーティストを扱う専門の代理店に協力を得るのが最善。また、交通渋滞を避けるために、警察と協力して移動の際に車をエスコートすることも一般的です。

・来場者にアンケート回答に協力してもらいたい場合は、お返しにシンプルなプレゼントを用意しましょう。

・会場の汚れや破損などによる罰金を避けるために、特にアウトドアイベントが終わった後は必ずクリーニングサービスを利用しましょう。

・開催するイベントにお酒ブランドのスポンサーがつく場合は、開催場所に注意。東ジャカルタなど、イスラム教徒の多い地域では、イベントでアルコールをあまり受け付けません。

実際にイベントに参加してきました!

実際に筆者も、9 月に「Pestapora」という 3 日間の音楽イベントに参加してきました。

このイベントは、コカ・コーラやオロナミン C など、さまざまな有名スポンサーが参加する非常に大きなイベントです。すべてのスポンサーはイベント会場でブースを出展し、商品の販売やプロモーションを行っていました。

Pestaporaの雰囲気
ウェブサイト:https://pestapora.com/

このイベントのチケットは、一般的な紙のチケットとは異なり、会場に入るときにスキャンされる QR コード付きの布製リストバンドになっていました。 リストバンドは、イベントの2日前または当日、指定のモールで直接受け取ることができます。

リストバンド型チケット(筆者撮影)

コロナ禍ということで、来場者はマスクを着用するというルールが知らされていましたが、多くの人はマスクを外し、ソーシャルディスタンスも守られていませんでした。パンデミック前のコンサートの雰囲気に戻っていました。

10月14日~16日には、パンデミック以来初めて、毎年恒例の日本文化イベント「JakJapan Matsuri」が再開催されました。残念ながら、ショッピングモールで開催されるこのイベントは大混雑となっていたため、私は参加できませんでした。

このイベントは日本大使館とジャカルタ政府が主催するもので、今回はオンラインとオフラインでのハイブリット開催となっていました。スポンサーにはANA、JAL、Honda など、多くの有名企業が名を連ねています。

2022年JakJapan Matsuriの雰囲気

▼過去、インドネシアで開催された日本関連のイベントレポートはこちらから
来場者35万人以上!インドネシアの日本イベント「縁日祭2019」って!?
インドネシア「縁日祭」 来場者・出展者・企画者にイベントへの想いを聞いてみた!
インドネシアのインバウンドは「ムスリムフレンドリー」がキーワード! 2019年ビジット・ジャパンレポート

まとめ

イベントの開催や出展は、ブランドや商品を現地の顧客層に直接紹介したい場合に有効活用できるマーケティング戦略でもあります。

日本とインドネシアとでは、イベント開催・出展の際のルールや手続きに、さまざまな違いがありますので、事前にしっかり確認しておく必要があります。さらにインドネシアの宗教や文化についても知っておくと、現地の人々に受け入れられやすくなるはずです。

現地の知識を活かしてインドネシアでイベント開催・出展を成功させたい方は、お気軽にクリスクまでご相談ください!

(執筆:Tania Paramita 編集:クリスク海外事業部)