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インドネシア「縁日祭」 来場者・出展者・企画者にイベントへの想いを聞いてみた! - クリスク

作成者: 白似田 洋介(YOSUKE SHIRANITA)|2019/09/04 7:00:08

こんにちは!
クリスク・ジャパンの白似田(しらにた)です。

以前、インドネシアの日本イベント「縁日祭2019」について、イベント全体の雰囲気やプロモーション手法を紹介させていただきました。
来場者35万人以上!インドネシアの日本イベント「縁日祭2019」って!?

今回はもう少し深くインドネシアのイベントについて知ってもらうべく、「縁日祭2019」に来ていた来場者や出展者、運営者様へインタビューしてきましたので、ぜひ御覧ください!

インドネシアの「縁日祭2019」の来場者像

インドネシアのパートナー企業と協力し、約100人の来場者にアンケートに回答してもらいましたので、その結果から来場者像を探っていきたいと思います。

<アンケート詳細>

  • 調査目的:「縁日祭」来場者のインサイト把握
  • 調査対象:「縁日祭」に来場した日本の文化に興味のあるインドネシア人
  • アンケート実施期間:2019年6月22日~23日
  • アンケート収集方法:WEBアンケートフォームへの入力・用紙記入
  • アンケート回答数:総数:95件

男女比

  • 女性:56.8%
  • 男性:43.2%

年齢層

  • 10代:27.4%
  • 20代:46.3%
  • 30代:17.9%
  • 40代:7.4%
  • 50代:1.1%

職業

  • 学生:47.4%
  • 社会人・社員:37.9%
  • 自営業:12.6%

訪日経験

ない:72.6%
ある:26.3%

来場者像:若年層が多く、訪日経験はない人が多数

アンケート結果から見えてくる来場者像は以下の通りです。

  • 男性来場者が4割を超えている
  • 10・20代が約8割と若年層が多い
  • 学生が約5割
  • 訪日経験者は約3割

2019年の縁日際では、コスプレ大会やJKT48 など女性アイドルが出演するステージ、アニメ系DJなど、男性ファン向けのコンテンツが多かったこともあり、男性来場者比率が4割と高くなっています。

また、出展していたブースもアニメ・漫画関連のものが多かった印象がありました。訪日経験者比率は約3割と、ベトナムでの同様のアンケートを行った時とほぼ同じ数値となっています。

「縁日祭」は、ウィーブー(日本オタク)には最高のイベント!?

実際に来場した人に、日本へのマインドなどいろいろなことを聞いてみました。
※インドネシア「ジャパントラベルフェア2019」でも同様にインタビューを行っていますので、参考に御覧ください。

インタビューの質問内容

  • 職業:
  • 良く使うSNS:
  • 日本の何に興味がある?:
  • 日本のどこに行きたい?
  • 日本で何をしたい?
  • イベントの感想:

全ての方に同じ質問を投げかけました。

来場者像① 日本文化好きカップル 

(彼氏とセプティさん)

名前:セプティさん(女性)
1. 職業:学生
2. 良く使うSNS:Instagram
3. 日本の何に興味がある?:日本の食べ物
4. 日本のどこに行きたい?:東京、大阪
5. 日本で何をしたい?:ラーメン、たこ焼きなど日本の食べ物を全部食べたい!
6. イベントの感想:ウィーブー*の人にとても良いイベントです
*ウィーブー:weeaboo=日本オタク     

来場者像② コスプレイヤー

名前:チャチャさん
1. 職業:大学生
2. 良く使うSNS:Facebook、Twitter
3. 日本の何に興味がある?:日本の文化、特にアニメ
4. 日本のどこに行きたい?:東京(秋葉原など)、大阪
5. 日本で何をしたい?:ショッピングや、留学して日本の文化を学びたい
6. イベントの感想:コスプレイヤーがたくさんいて、とても良いイベントです!

来場者像③ コンパニオン

名前:ウマさん
1. 職業:起業家
2. 良く使うSNS ? :Twitter、Instagram
3. 日本の何に興味がある?:日本の食べ物、アニメ、漫画
4. 日本のどこに行きたい? :東京
5. 日本で何をしたい? :浅草など有名な観光名所を見たい
6. イベントの感想:人が多くて盛り上がっていて楽しい。新しい友だちが出来ました!

来場者像④ 日本好きな男子

名前:ヨガさん
1. 職業:学生
2. 良く使うSNS ?:Facebook
3. 日本の何に興味がある?:日本の音楽、アニメ
4. 日本のどこに行きたい?:秋葉原で本当の日本ポップカルチャーを経験したいです
5. 日本で何をしたい?:日本語と文化を学びたくて、日本で留学したいです
6. イベントの感想:家にいて退屈するなら、このイベントに来るべきです![

こちらのインタビュー以外にも来場者に何人かに話を聞かせてもらいました。
「縁日祭」は、コスプレ大会やアニメ・マンガ関連ブースが多く、インドネシアではなかなか見れない日本のアイドルが見られるなど、インドネシア最大級の日本のポップカルチャーイベントという特色があるため、来場者もそういったカルチャーに興味がある人が多数でした。

インドネシアの日本のイメージは「漫画・アニメ・コスプレ」?

インドネシアメディアによると、インドネシアの若者が好きな日本文化は下記の6つだと紹介されています。

  • 漫画
  • コスプレ
  • 音楽(女性アイドル)
  • アニメ
  • フィギュア
  • ドラマ

参考)Ini 6 budaya Jepang yang digilai anak-anak muda Indonesia

また、2018年のインドネシアでの漫画ベストセラーランキングとアニメの人気ランキングも日本作品が占めています。

<漫画ベストセラーランキング>

1、DETEKTIF CONAN /「名探偵コナン」
2、ONE PIECE/『ONE PIECE』(ワンピース)
3、KUNGFU BOY LEGENDS /「鉄拳チンミ」
4、ONE PIECE DATABOOK /ONE PIECE』(ワンピース)データブック
5、ONE PUNCH MAN/ワンパンマン

引用元)
Ini Komik-Komik Terlaris di Indonesia Selama Paruh Pertama 2018! Detektif Conan Masih Berjaya! 

<アニメ人気ランキング>

1、『ONE PIECE』(ワンピース)
2、BLEACH
3、NARUTO -ナルト-
4、犬夜叉
5、ドラゴンボール

引用元)
Daftar Anime Terkenal Di Indonesia

『ONE PIECE』(ワンピース)が人気なのはタイやベトナムと共通ですが、「ドラえもん」がランキング外で、「鉄拳チンミ」が入ってる点に違いを感じます。

このランキングから分かる通り、「日本のポップカルチャー=漫画・アニメ・コスプレ」という認識をインドネシア人も持っていると言えそうです。

出展していた企業が抱いた「縁日祭」への印象

このコラムを読んでいる方は、海外展示会への出展を検討している方も多いと思うので、実際にブース出展していた企業様の声も紹介したいと思います。

PT.Jei Consulting Indonesia(Jeducation Indonesia)  佐藤崇徳様
インドネシア人の日本への留学をサポートする『Jeducation Indonesia 』の認知拡大と目的として、教育エリアにスポンサー出展。日本からのパートナーである日本語学校のブース出展サポートやステージでのプロモーションなどを行う。

「私も含めパートナーである学校様の印象も一言で言うと『縁日祭に来ているインドネシアの若者の熱気・活気がこんな凄いことに驚いた!』という実感です。

タイなどのほかの国での教育イベントへの出展経験はあってもインドネシアははじめてという学校様にとっては、インドネネシアが有望な市場であることを実感できたイベントであったと感じています。

日本への留学という観点でいうとビザや費用など様々な考慮すべき点があるのでブース出展がすぐに成果につながるということではないですが、約35万人の日本好き、かつ多くの10代の学生に一度にリーチできるイベントという点では非常に魅力的だと思います」

運営実行委員会に聞く「縁日祭」のこれまでとこれから

『縁日祭』実行委員会
竹谷大世様
「2010年にスタートした『縁日祭』もおかげさまで無事に10回目を開催することができました。初回の数千人の小さなお祭りから今は数十万人が集まるインドネシアだけでなく、世界の人に知ってもらえるお祭りまで成長できました。

実は、今のブロックMエリアで開催する『縁日祭』は今年で最後になるかもしれません。多くの人に参加していただけるようになったのですが、それだけ色々なリスク要因(混雑による事故など)が大きくなっているのも事実です。

運営側としては、参加される方の安心・安全があってこその『縁日祭』なので、来年のブロックMエリアでの開催については慎重に検討しています。みんなで作り上げたこの『縁日祭』のスタイルを大切にしながら、続けていきたいと思います」

まとめ

弊社が東南アジアで行っているFacebook広告・ページ運用などのSNSマーケティングは、データをもとに日々の業務を行っているため、筆者自身も数値化されているものに意識が向きがちな傾向があります。

しかし、海外のこういった日本に関するイベントに参加し、数値には表れない熱気を感じることで、現地の方が日本文化に触れて興味を持ってもらうことの延長線上に改めて自分の仕事があると再確認できました。

次回の『縁日祭』が開催されることと、そして、自分もまた参加できることを願っています!

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◎写真提供
『縁日祭』実行委員会
◎Special Thanks
Emi Takeya、Takanori Sato、Emi Takeya、Ryuji Yamamoto、Kan Motonishi
Pepi Lubis、KeJepangブースの皆さん