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マレーシアで人気のコンビニとなったファミリーマート その戦略とは

2016年に日本のコンビニ大手・ファミリーマートがマレーシアに進出して以降、大きな成長をとげ、現在はマレーシア人に最も愛されているコンビニブランドと言われています。今回は、マレーシア人の視点からファミリーマートが現地で成功できた要因を分析・紹介します。

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こんにちは、クリスク・マレーシアのアミルです。

マレーシアは、コンビニの事業運営会社が少ないこともあり、海外コンビニ業界から注目されていました。

そんなマレーシアの首都クアラルンプールにファミリーマートは、2016年に初出店しました。

ファミリーマートはマレーシアのローカル企業QL Resources社と共同し、慎重に事業展開することで“日本のコンビニスタイル”というコンセプトを浸透させ、順調に事業を成長させることに成功しました。

2019年の事業計画では2022年までに300店舗を出店予定としていますが、2020年現在において、すでにマレーシア全国に200店舗以上の出店を果たしています。

また、FunJapanCommunicationsが実施した調査によると、マレーシアでは日系企業のコンビニとしてファミリーマートが最も人気があるという結果も出ています。

引用元: https://livejapan.com/en/article-a0004076/

では、一体ファミリーマートはマレーシアでどのようにして順調に成長することができたのでしょうか。

その理由は、日本式とローカライズの調整、そしてマーケティング施策にあると言えるでしょう。

今回はその2つについて説明していきたいと思います。

マレーシアユーザーの人気をつかむ日本クオリティとローカライズ

マレーシアのコンビニでは通常、日常品やスナックや軽食(パンなど)などを買うことが多かったのですが、最近ではそれだけでなく、ファストフード及びフレッシュフード(RTE food:ready to eat)を購入する人も増えています。

多民族であるマレーシアには様々な食べ物がありますが、面白い食文化がコンビニを通して国内全体に広がっています。

海外のメニューも流行っており、台湾のバブルティー(タピオカミルクティー)や韓国の激辛ラーメンなどがマレーシアのコンビニで発売され、そのことをきっかけに人気となりました。

では、ファミリーマートで人気となっているメニューについて説明しましょう。

① ローカルの好みに合わせたおでん

マレーシアのファミリーマートでは、おでんが人気すぎて、行列が長くなるため店内におでん専用レジがあります。

また、日本と違って、こちらのおでんはカツオ汁ではなく、トムヤンクンです。マレーシア人には、甘辛の味が人気で、インスタントラーメンやほかのトッピングを追加することもでき、更に食欲が掻き立てられます。

この他にも、比較的値段の高いコーヒー、台湾バブルティーや抹茶ラテなどの若者に人気があるドリンクが充実し、現地トレンドに沿って、様々な食料をローカルの味覚に合わせています。

夕方の遅い時間に行くと、人気商品はいつも売切れになっています。またお酒以外全ての商品がハラル認証受けているのでムスリムの方にも安心です。

② 日本の味、クオリティが安価で楽しめる

マレーシアのファミリーマートでは開店当初から、抹茶ソフトクリームが大人気でした。甘さ控えめで強い抹茶味のソフトクリームが手頃な値段で買えるため子供から大人まで好評を博しました。

また、日本から輸入された食料やドリンクも手に入れることが出来ます。お弁当やおにぎり、サンドイッチなどのフレッシュフードや、スイーツ・デザートが美味しく、日本とほぼ変わらない味です。

このように、日本の品質・味が日本食レストランなどに行かなくとも驚くほど安く楽しめる点も魅力です。

③ 便利な宅配サービス

マレーシアのファミリーマートには、キャッシュレス決済の他にGrabとFood Pandaデリバリーサービスがあり便利です。

アプリ・SNSを使ったオンラインマーケティング

他のコンビニエンスストアと同様、ファミリーマートにも使いやすいお得なアプリがあり、ダウンロードする際に少額のクレジットが入っています。

またその他にも店舗の位置情報やイベント情報、新商品の情報が載っているため、店舗利用の際にはアプリの確認がかかせません。


アプリのホーム画面(筆者撮影)

アプリ以外でも、店舗での商品購入をすれば特典やディスカウントコードがもらえるといったプロモーションの情報が、FacebookやInstagramでも頻繁に更新されています。

購入した写真を撮影して投稿するコンテストキャンペーンも定期的に行なわれ、当選者はプレゼントを近くのファミリーマートで受け取ることができます。

人気インフルエンサーもマーケティングに起用

新店舗と新商品発売の時には、現地インフルエンサーを店舗に招待したり、商品レビューをお願いしたりして、マーケティングを行っています。

それだけではなく、ローカルブランドと共同して、インフルエンサーがなんらかの商品をPRするときに、同時にその商品の取り扱い店としてファミリーマートをPRしてもらう場合もあります。

SNSとアプリがうまく連携されており、ユーザーはサービス、新店舗 、プロモーション、新商品などの情報を簡単に得ることができるので、とても便利ですね。

ファミリーマートはマレーシアのコンビニ市場を席巻できるか?

現在、マレーシアのコンビニはクアラルンプールなどの大都市に集中していますが、日本同様に地方や住宅街などの全国津々浦々にコンビニは増えていくと考えています。

そうなったとき、ファミリーマートはマレーシアのコンビニ市場を席巻することはできるのか? それともセブンイレブン、ローソンなど日本のコンビニの進出が加速するのか?

ローカルのコンビニブランドが成長していくのか… これからもマレーシアのコンビニ市場から目が離せません。

ファミリーマートは、トムヤンクンおでんや抹茶ソフトクリームの商品的魅力を打ち出して誘客していますが、今後はもっとマレーシア人の味覚に合わせた日本食及び世界の商品を投入していくことは間違いないでしょう。

他の日本コンビニが進出する時どんな戦略を使って、どんな物を紹介するのか楽しみですね!

(編集:きたざわあいこ)

※本文内で引用されている資料・データ、登場する人物の所属名・役職名などは掲載当時のものです。

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この記事を書いたのは

クリスク・マレーシア スタッフ
日本へ留学後、自動車メーカーに就職。マレーシア・タイへ赴任した後に独立し、日系企業へのコンサルティングを手掛けたのちクリスク・マレーシアへジョイン。

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